本記事にはプロモーション(広告)が含まれています
Onのショップで「クラウドサーファー」を探すと、同じ名前の靴が棚に3足も並んでいて戸惑った――そんな声をよく聞きます。見た目はどれも穴の空いたソールで似ていますが、価格は18,700円から23,100円まで開きがあり、重さもドロップもそれぞれ違います。名前だけで選ぶと「思っていた履き心地と違う」という後悔につながりやすいシリーズです。
先に結論をお伝えすると、毎日のジョグを気持ちよく続けたい人にはクラウドサーファー 2、テンポよく走りたい人や予算を抑えたい人にはネクスト、20km以上をゆっくり長く走る人にはマックスが基本の選び分けです。3足はそれぞれ別のモデルを前身に持つ「中身の違う兄弟」なので、自分の走り方と目的に合わせて1足を選ぶのが近道です。
この記事では、On公式の重量・ドロップ・価格をもとに3モデルの違いを数字で比較し、合うランナー像、サイズ選びの落とし穴、2026年9月に発表された次世代モデル「クラウドサーファー 3」を待つべきかどうかまで、市民ランナー目線で整理しました。
・クラウドサーファー 2/ネクスト/マックスの重量・ドロップ・価格の違い
・3モデルそれぞれが合うランナー像と、合わないケース
・サイズ選びと用途選びでよくある失敗と対策
・発表されたクラウドサーファー 3を待つべきかの判断基準
クラウドサーファーとは?同じ名前でも中身は「3つの別の靴」

まずはシリーズの成り立ちから押さえておきましょう。ここを知っておくと、後の比較が一気にわかりやすくなります。
共通点はCloudTec Phaseという「ドミノ倒し」のソール構造
クラウドサーファーの名前がつく靴に共通しているのは、ミッドソールにCloudTec Phase™という構造を採用している点です。On公式の説明では、有限要素解析で最適化した構造的なクッショニングで、斜めに配置されたCloudパーツがドミノ倒しのように順番に圧縮し、着地から蹴り出しへの重心移動をスムーズにする仕組みとされています。
従来のOnのシューズは、ソールの「穴」がつぶれるときの独特の硬さが好みを分けていました。CloudTec Phaseは、かかとで着地してから前足部へ体重が移るまでの流れを途切れさせないことを狙った設計で、ジョグペースでも前へ転がるような感覚を得やすいのが特徴です。キロ6分〜7分台でゆっくり走る市民ランナーほど、この「転がり」の恩恵を感じやすいでしょう。
一方で、構造そのものが「柔らかさ」を保証するわけではありません。同じCloudTec Phaseでも、フォームの量や層の数によって踏み心地は大きく変わります。「クラウドサーファーはどれもふわふわ」と思い込んで選ぶと、後で紹介するネクストのしっかりした踏みごたえに驚くことになります。仕組みの詳細はOn公式のクラウドサーファー コレクションでも確認できます。
2・ネクスト・マックスは前身がすべて違う
実は、現行のクラウドサーファー3兄弟は、もともと別々のモデルの後継です。クラウドサーファー 2は、柔らかいクッションと推進力を追求してきた旧クラウドサーファー(第7世代)の後継。ネクストは、Onのブランド整理で廃止された「クラウドゴー」の流れをくむモデルで、2024年夏に登場しました。そしてマックスは、Onの中でもクッション量の多いモデルだった「クラウドエクリプス」の後継として2025年7月に発売されています。
この系譜を知っておくと、履き心地の違いに納得がいきます。旧クラウドサーファーの系譜である2は柔らかさ寄り、クラウドゴーの系譜であるネクストは踏みごたえのある軽快さ寄り、クラウドエクリプスの系譜であるマックスは厚いクッションで長距離を楽にする方向です。
注意したいのは、ネット上のレビューで「クラウドサーファー」とだけ書かれているケースです。どのモデルの話なのかを確かめずに読むと、2の感想をネクストの感想と取り違えるといった混乱が起きます。レビューを参考にするときは、必ずモデル名の末尾(2・ネクスト・マックス)まで確認しましょう。
Speedboardを外した「楽に走るための靴」という立ち位置
Onのレース系・スピード系モデルの多くは、ミッドソールにSpeedboard®という板状のパーツを入れて反発を生み出しています。ところがクラウドサーファー 2の公式説明には「Speedboard®をあえて外し」という一文があり、マックスもSpeedboardを搭載していません。つまりこのシリーズは、タイムを削るための靴ではなく、ラクに気持ちよく距離を積むための靴という立ち位置です。
この設計は、走り始めて1〜2年の市民ランナーや、サブ4を目指して週3〜4回のジョグを積み重ねている人にとって相性の良い選択です。硬い板がない分、足裏全体でソールの沈み込みを感じやすく、脚が疲れている日のリカバリージョグでも着地の当たりがやわらぎます。
その反面、ポイント練習のインターバルやレースペースでの走りでは、板入りのモデルに比べて反発の「バネ感」は控えめです。ペース走やレース用を1足で兼ねたい人には物足りなさが残るので、スピード用に別の1足を用意する前提で考えると失敗が少なくなります。

「オンのシューズって種類が多すぎて、どれが自分に合うのか分からない」——クラウドモンスター、クラウドサーファー、クラウドフロー、クラウドブーム……名前が似ている…
261g・273g・292g、数字で見るクラウドサーファー3モデルの違い
ここからは、On公式サイトに掲載されているメンズの公式値をもとに、3モデルを数字で比べていきます。
重量・ドロップ・価格を一覧で比較
結論から言うと、軽い順に2(261g)、ネクスト(273g)、マックス(292g)です。ドロップは2が9mm、ネクストとマックスが6mm。価格はネクストが18,700円、2が20,900円、マックスが23,100円で、いずれもメーカー価格(税込)です。
| 項目 | 2 | ネクスト | マックス |
|---|---|---|---|
| 重量(メンズ公式値) | 261g | 273g | 292g |
| ドロップ | 9mm | 6mm | 6mm |
| メーカー価格(税込) | 20,900円 | 18,700円 | 23,100円 |
| 前身モデル | 旧クラウドサーファー | クラウドゴー | クラウドエクリプス |
| 得意な場面 | 毎日のジョグ全般 | テンポよく走る日 | ロング走・リカバリー |

出典:On公式 クラウドサーファー 2/クラウドサーファー ネクスト/クラウドサーファー マックス
この表で意外に感じる人が多いのは、「柔らかい2のほうがネクストより軽い」という点でしょう。一般に柔らかい靴ほど重いと思われがちですが、クラウドサーファーでは逆転しています。なお、重量はサイズやカラーによって前後するため、同じモデルでも購入する個体とは多少ずれる点は頭に入れておいてください。
ドロップ9mmと6mmの差は着地の仕方に効く
ドロップとは、かかと部とつま先部の高さの差のことです。On公式の解説でも、ドロップの高いシューズはかかと着地のランナーに、低いシューズはミッドフット〜フォアフット着地のランナーに向くと説明されています。
クラウドサーファー 2の9mmは、かかとから着地しがちな初心者ランナーにとって、ふくらはぎやアキレス腱まわりの負担を抑えやすい設計です。長い距離を走ると後半にフォームが崩れてかかと寄りの着地になる人も多いので、キロ6分30秒〜7分30秒でゆっくり走る方には扱いやすい数値と言えます。
ネクストとマックスの6mmは、足裏全体や中足部で着地する人にとって、ソールの転がりを自然に使いやすい数値です。ただし、ずっと9〜10mm前後の靴を履いてきた人が急に6mmへ切り替えると、最初の数回はふくらはぎに張りを感じることがあります。切り替える場合は、いきなり20km走に使うのではなく、5〜8kmのジョグから慣らしていきましょう。
価格は「ネクストが最安、マックスが最上位」
メーカー価格で見ると、ネクストが18,700円でシリーズの入り口、2が20,900円で中核、マックスが23,100円で最上位という位置づけです。クッション量が増えるほど価格も上がる、わかりやすい並びになっています。
実勢価格は時期によって動きます。On公式では、クラウドサーファー 2の一部カラーが16,720円で販売されていたタイミングもありました(カラー・時期により変動)。マックスも、価格比較サイトで16,999円前後の最安値が表示されていた時期があります(時期により変動)。定価にこだわらず、カラーを妥協できるならセール時期を狙うのも一つの手です。
気をつけたいのは、価格の安さだけでネクストを選ぶことです。ネクストは入門価格でありながら、踏み心地はシリーズで一番しっかりしています。「一番安いクラウドサーファーを買えば、あのふわふわ感が手に入る」と考えていると、期待とのズレが生まれます。価格よりも先に、次の章で紹介する履き心地の違いを確認してください。

「厚底」「カーボン」「反発」――シューズ選びでよく聞く言葉ですが、その性能の正体はほとんどがミッドソール、つまりアウトソールとインソールの間にあるスポンジ状の層…
毎日のジョグなら「2」が第一候補になる理由

3兄弟の中で、最も多くの市民ランナーに勧めやすいのがクラウドサーファー 2です。その理由と、合わないケースを見ていきましょう。
261gの軽さと柔らかさを両立したバランス型
クラウドサーファー 2の強みは、シリーズで最も軽い261gでありながら、柔らかさを売りにしている点です。On公式は「バランスの取れたクッショニング」「高い耐久性」をうたい、リカバリーランからロングジョグまで対応するデイリーランニングシューズとして位置づけています。
柔らかい靴は重くなりがちで、軽い靴は硬くなりがち。この両立が難しいからこそ、1足目のジョグシューズ選びで迷う人が多いのです。2はそのちょうど中間にいるため、週3回・1回5〜10kmのジョグを基本に、週末に15kmほど走るような練習パターンなら、この1足でほぼカバーできます。
ただし、「柔らかい」は裏を返すと「沈み込みがある」ということでもあります。体重が重めの人や、着地で足首が内側に倒れ込みやすい人は、柔らかいソールの上で足元がぐらつくように感じる場合があります。店頭で試し履きするなら、その場で足踏みするだけでなく、片足立ちや軽いジョグで横ブレを確認しておくと安心です。
ドロップ9mmはかかと着地の初心者にやさしい
先ほど触れたとおり、クラウドサーファー 2のドロップは9mmで、シリーズの中で最も高い数値です。ランニングを始めたばかりの人は、意識しなくてもかかとから着地していることが多いため、このドロップが着地の衝撃をかかと側でしっかり受け止めてくれます。
具体的には、ランニング歴1年未満でキロ7分前後のペースで走っている人、健康目的で週2〜3回ゆっくり走っている40〜50代のランナーに向きます。初めての10kmレースやハーフマラソンの完走を目指す段階なら、レース当日もこの靴で走って問題ない性格の1足です。
一方で、フォアフット着地を意識して練習している人にとっては、9mmのかかとの厚みが「着地の邪魔」に感じられることもあります。前足部で着地したいのに、かかと側のボリュームが先に地面に触れてしまうイメージです。着地の癖がはっきりしている人は、次に紹介するネクストやマックスの6mmと履き比べてから決めましょう。
スピード練習には向かないと割り切る
クラウドサーファー 2はSpeedboard®を外した設計なので、キロ4分台のインターバル走やレースペース走では、反発の弱さが気になりやすい靴です。On公式が用途として挙げているのも、あくまでリカバリーランからロングジョグまでの範囲です。
サブ4を目指して週1回ペース走を入れている人なら、ジョグは2、ポイント練習は板入りの軽量シューズ、と役割を分けるのが効率的です。2足をローテーションすると、1足あたりの消耗も分散されて、ソールのへたりを遅らせる効果も期待できます。
「1足で全部こなしたい」という人がクラウドサーファー 2を選ぶと、ジョグは快適なのにスピード練習だけ走りにくい、というアンバランスが起きます。1足で済ませたいなら、自分の練習の何割がジョグなのかを先に数えてみてください。8割以上がジョグなら2で十分ですし、ポイント練習が週2回あるなら別の選択肢も検討する価値があります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| シリーズ最軽量の261g 柔らかさと軽さのバランスが良い ドロップ9mmでかかと着地に対応 | スピード練習では反発が控えめ 柔らかさで横ブレを感じる人もいる フォアフット派には厚すぎることも |
週3回のジョグを軽く柔らかく続けたいなら、261gでかかと着地にもやさしいこの1足▼
テンポよく走りたい人に「ネクスト」、ただし軽いから速いは誤解
シリーズで最も手頃な価格のネクストは、2とは性格が異なる靴です。選ぶ前に、その違いと勘違いしやすいポイントを整理しておきましょう。
クラウドゴーの系譜をひく「踏みごたえ」型
ネクストはクラウドゴーの後継モデルで、On公式は「ソフトなクッショニングとキレのある反発性を両立」「スムーズで軽快なスピード感」と説明しています。柔らかさ一辺倒の2に比べて、足裏でしっかり地面を踏んでいる感覚が残るのが持ち味です。
この踏みごたえは、キロ5分30秒〜6分程度のテンポでリズムよく走りたい日に活きてきます。ソールが沈み込みすぎないので、接地から蹴り出しまでの時間が短く、ピッチを上げやすいからです。ドロップ6mmも、中足部寄りで着地するランナーには自然に感じられる数値です。
その反面、2のような「手で押すとぐにゅっと潰れる」柔らかさを期待すると裏切られます。長距離の後半で脚が疲れてくると、この踏みごたえが「硬さ」として感じられることもあります。着地の衝撃をできるだけやわらげたい人には、ネクストは第一候補になりにくい靴です。
実は2より重い273g、価格と重量はリンクしない
意外と知られていないけれど、ネクストの公式重量は273gで、柔らかい2の261gより重いのです。入門価格で踏みごたえのある靴なので「軽快=軽い」とイメージしやすいのですが、数字の上では逆転しています。
ここで大切なのは、「軽快に感じるかどうか」は重量よりもソールの硬さや反発の返り方で決まるという点です。ネクストが軽快に感じられるのは、沈み込みが少なく反発が素早く返ってくるから。体感と数値は必ずしも一致しないので、カタログの重量だけを見て判断しないようにしましょう。
とはいえ、重量差がまったく影響しないわけではありません。フルマラソンのように何万歩も脚を振り出す距離では、わずかな重さの違いも積み重なります。「軽そうだからレース用に」とネクストを選ぶ前に、公式重量を必ず確認してください。
失敗パターン①:「一番安いから」でネクストを初マラソン用に選ぶ
よくある失敗が、初めてのフルマラソンに向けて「予算を抑えたいから、シリーズで一番安いネクストにしよう」と決めてしまうケースです。練習の10km程度では快適だったのに、本番の30km過ぎで足裏に響く硬さが気になり、ペースが一気に落ちてしまう――というのが典型的な流れです。
原因は、ネクストの「踏みごたえ」が長距離の後半では疲労を増やす方向に働くことにあります。脚が元気なうちは反発として感じられた硬さが、筋肉が疲れてくると衝撃として届くようになるのです。キロ7分前後で5時間近く走る初マラソン完走狙いのランナーほど、この影響を受けやすくなります。
対策はシンプルで、初マラソンの本番用として選ぶなら、柔らかい2か、クッション量の多いマックスを優先することです。どうしてもネクストを使いたい場合は、本番前に25km以上のロング走を最低1回ネクストで走り、後半の足裏の感覚を確認してから決めましょう。
ネクストは「シリーズで一番安い=一番やさしい入門靴」ではありません。踏みごたえのある設計なので、初マラソンの本番用に選ぶなら、事前に25km以上のロング走で相性を確かめてください。
リズムよく走る日のジョグ用に、踏みごたえと手頃さを両立したシリーズの入り口モデル▼
ロング走派の選択肢「マックス」、292gの厚底は誰を救うか

シリーズ最上位のマックスは、クッション量で勝負する1足です。重さというデメリットを上回るメリットがあるのはどんなランナーかを見ていきます。
2層のCloudTec Phaseで「最大級のクッション」
マックスの最大の特徴は、CloudTec Phase™を2層に重ねた新設計のミッドソールです。On公式は、Helion™フォームを贅沢に使ったソフトでなめらかなクッショニングが、長距離をラクで快適にすると説明しています。前身のクラウドエクリプスから引き継いだ「クッション量で脚を守る」という方向性を、さらに推し進めたモデルです。
このクッションが活きるのは、20km以上のロング走や、ハーフマラソン・フルマラソンを完走目的で走るときです。距離が伸びるほど着地の回数が増え、脚へのダメージが蓄積していきます。厚いクッションはその1回1回の衝撃をやわらげ、後半の脚の残り方に差をつけてくれます。
ただし、クッションが厚い靴は接地感が薄くなり、地面の凹凸や足裏の感覚をつかみにくくなります。路面の変化を足裏で感じながら走りたい人や、カーブの多いコースを走る人は、この「浮いている感じ」を苦手と感じることがあります。
292gの重さとドロップ6mmをどう捉えるか
マックスのメンズ公式重量は292gで、3兄弟で最も重い数値です。ドロップは6mmで、ネクストと同じ値になっています。数字だけを見ると「重くて扱いにくそう」と感じるかもしれません。
しかし、ゆっくり長く走る場面では、重さよりもクッションの恩恵のほうが大きく出ることがあります。キロ7分〜8分でフルマラソン完走を目指す人や、体重が重めで膝まわりへの負担が気になる人にとっては、300g近い重さでも「脚が最後まで残る」ことのほうが価値を持つでしょう。
反対に、キロ5分台で走るサブ4〜サブ3.5狙いのランナーがマックスを選ぶと、ペースを上げたときに重さと柔らかさが足かせになります。スピードを出す日に使う靴ではなく、ロング走や疲労抜きのジョグ専用と割り切れる人向けの1足です。
Speedboardなしの「楽に進む」設計の意味
マックスもSpeedboard®を搭載していません。前へ弾き出すような推進力よりも、クッション性と快適性に特化した設計です。これはレース用のカーボンシューズとは真逆の考え方と言えます。
この設計が合うのは、「タイムより完走」「痛みなく走り切る」を優先する時期のランナーです。たとえば、故障明けで練習を再開する時期や、フルマラソン翌週のリカバリー期間、あるいは夏場に距離だけを踏みたい時期などは、マックスのやさしさが活きてきます。
一方で、板のない厚底は、着地が不安定になりやすいというリスクもあります。足首が弱い人や、疲れてくると足首がぐらつく自覚がある人は、試し履きの段階で片足立ちを何度か繰り返し、安定感を確かめてから購入を決めてください。
マックスは「速くなる靴」ではなく「脚を残す靴」です。月間走行距離が伸びてきて、ロング走の翌日に脚が重いと感じ始めたタイミングこそ、2足目として検討する価値が出てきます。1足目から選ぶなら、ロング走中心の練習をしている人に限ったほうが後悔は少なくなります。
20km以上のロング走で脚を残したいなら、2層クッションで長距離を楽にするこの1足▼
サイズと用途選びで後悔しないために知っておきたいこと
モデル選びと同じくらい大事なのが、サイズと用途の見極めです。ここでは、よくある失敗とタイプ別の選び方をまとめます。
失敗パターン②:いつものサイズで通販購入し、ロング走で爪を痛める
On公式では、クラウドサーファー 2もネクストもフィット感は「表記通りのサイズ(レギュラー)」とされています。ここで起こりがちな失敗が、「表記通りなら普段のサイズでいい」と考えて、試し履きをせずに通販で購入するケースです。普段のジョグでは問題なかったのに、20km以上のロング走で下り坂が続いた日につま先が当たり、爪が黒くなってしまう――そんな相談は珍しくありません。
原因は、同じ「表記通り」でもブランドや足型によって、つま先の余裕(捨て寸)の取り方が変わることです。さらに長く走ると足がむくみ、走り始めより足のサイズが大きくなります。特に柔らかいクッションの靴は足が前に滑りやすく、つま先への圧迫が起きやすくなります。
対策は、試し履きでつま先に指1本分弱の余裕があるかを確認すること、そして夕方の足がむくんだ時間帯に試着することです。通販で買う場合も、返品・交換の条件を先に確認してから注文すると安心です。

ランニングシューズを買うとき、「つま先は2cm空けろ」と教わった人は多いはずです。ところが実際に2cm空けて走ると、シューズの中で足が前後に動き、10kmを過ぎ…
足幅が広い人はワイドの有無をチェック
足幅が広い人は、モデルごとのワイド展開の有無を確認しておきましょう。On公式では、ネクストに幅広サイズが登場しており、マックスもウィメンズでワイドが展開されています。
標準幅の靴に幅広の足を無理に合わせると、長く走るほど小指の付け根や足の外側が圧迫され、マメや痛みの原因になります。サイズを上げて幅を確保しようとすると、今度はつま先が余って靴の中で足が前後に動き、別のトラブルにつながります。幅が合わないときは、サイズを上げるのではなくワイドモデルを探すのが正解です。
ただし、ワイドの展開はモデル・性別・カラーによって異なり、時期によっても変わります。欲しいモデルにワイドがあるかどうかは、購入前にOn公式サイトの商品ページで必ず確認してください。
読者タイプ別・3兄弟の選び分け
ここまでの内容を、ランナーのタイプ別に整理すると次のようになります。自分がどこに当てはまるかを考えながら読んでみてください。
- ☐ ランニング歴1年未満、かかと着地、週2〜3回のジョグ中心 → 2
- ☐ キロ5分台〜6分でリズムよく走りたい、予算を抑えたい → ネクスト
- ☐ 20km以上のロング走が多い、フル完走が目標 → マックス
- ☐ 体重が重めで膝への負担が気になる → マックスか2
- ☐ 未舗装路や河川敷の土の道も走る → トレイル 2を検討
迷ったときの基本は「最初の1足は2」です。そこから練習内容に応じて、テンポ走用にネクスト、ロング走用にマックスを足していくと、シリーズの良さを無理なく生かせます。
土の道も走るなら「トレイル 2」という選択肢
ロードではなく、河川敷の砂利道や公園の土の周回コース、低山のトレイルも走るなら、クラウドサーファー トレイル 2も候補に入ります。専門店の商品情報では、メンズ287g・ドロップ8mmで、CloudTec Phase®ミッドソールとHelion™スーパーフォームに、グリップ力の高いラバー製のMissiongrip™アウトソールを組み合わせたモデルとされています。
税込価格は22,000円程度(販売店・時期により変動)で、On公式ではウォータープルーフ版も展開されています。雨上がりのぬかるんだ土の道でも滑りにくく、ロードとトレイルが混在するコースで使いやすい1足です。
ただし、トレイル向けのアウトソールはロード用に比べてラバーが多く、舗装路だけを走ると重さやゴツゴツ感が気になりやすくなります。走る道の7割以上が舗装路なら、ロード用の3兄弟から選んだほうが快適です。
発表されたばかりの「3」、今買うべきか待つべきか
2026年9月、Onはクラウドサーファー 3を発表しました。これから買う人にとって、今の2を買うか新型を待つかは悩ましいところです。
Surrealスーパーフォームで「シリーズ史上最も柔らかい」
Onのプレスリリースによると、クラウドサーファー 3は2026年9月15日に発表され、新開発のSurreal™スーパーフォームと再設計したCloudTec Phase™を組み合わせたモデルです。リリースでは「これまでで最も柔らかい走り」をうたっており、柔らかさと反発の両立を狙った設計とされています。
公式に公表されている数値は、メンズUS8.5で285g、ドロップ8mmです。現行の2(261g・9mm)と比べると、数値の上では重くなり、ドロップはやや低くなります。柔らかさを増した分の重量増と捉えるのが自然でしょう。
ただし、新しいフォームの耐久性や履き心地は、発売後に多くのランナーが走り込んでみないと見えてこない部分です。「新しい=自分に合う」とは限らないので、発表時の情報だけで2を見送る判断は慎重にしたいところです。詳細はOn公式のプレスリリースで確認できます。
日本の発売時期と価格はまだ見えない
プレスリリースでは、2026年10月1日に専門ランニングショップでの先行発売、2027年初頭にOn公式サイトや直営店を含む全チャネルでのグローバル発売というスケジュールが示されています。一方で、日本での価格や具体的な発売日は、この記事の執筆時点では発表されていません。
つまり、今すぐ新しいジョグシューズが必要な人にとって、クラウドサーファー 3は「すぐには手に入らない可能性が高い靴」です。春のフルマラソンに向けて秋から練習量を増やしたい人が、新型を待って古い靴で練習を続けるのは本末転倒になりかねません。
日本での展開が気になる人は、On公式サイトや、Onを扱う専門ランニングショップの告知をこまめにチェックしておきましょう。先行発売が専門店中心になる場合、公式サイトより先に店頭に並ぶことも考えられます。
判断の目安:「今の靴があと何km走れるか」で決める
今買うか待つかの判断は、今履いているシューズの状態で決めるのが現実的です。ソールがへたって着地の衝撃を強く感じる、アウトソールがすり減って滑りやすいといったサインが出ているなら、新型を待たずに現行モデルへ買い替えるべきタイミングです。
現行の2を今買うメリットは、発売から時間が経ってレビューが出そろっていることと、時期によってはセール価格で手に入る可能性があることです。新型の登場で旧モデルのカラーが値下がりすることもあるため、価格重視の人にとってはむしろ狙い目になります。
反対に、今の靴にまだ余裕があり、「一番柔らかいクラウドサーファーを試したい」という明確な目的があるなら、日本での発売情報を待つのも一つの選択です。どちらを選ぶにしても、ケガを防ぐために、へたった靴で無理に走り続けることだけは避けてください。
- Step1: 今のシューズのアウトソールとかかとのへたり具合をチェックする
- Step2: 1週間の練習のうちジョグ・テンポ走・ロング走が何回あるかを数える
- Step3: 候補のモデルを夕方に試し履きし、つま先の余裕と横ブレを確認する
まとめ
クラウドサーファーは、名前は同じでも2・ネクスト・マックスでまったく性格の違うシリーズです。重量やドロップの数字だけでなく、前身モデルの違いを知っておくと、自分に合う1足がぐっと見つけやすくなります。まずは今週の練習メニューを書き出し、ジョグ・テンポ走・ロング走のどれが多いかを数えるところから始めてみてください。迷ったら、最初の1足はクッションと軽さのバランスが良い2を選び、練習の幅が広がってからネクストやマックスを足していくのが、無理のない付き合い方です。新型の3も含めて、自分の走り方に合った1足で、毎日のランニングをもっと楽しんでいきましょう。
※価格・仕様・発売情報は2026年9月時点の情報です。最新情報はOn公式サイトでご確認ください。




コメント