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「Onのシューズは気に入っているけれど、バックパックも同じブランドでそろえて大丈夫?」「背負ったまま走れるモデルはどれ?」――On バックパックを検索する人の多くは、デザインに惹かれつつも、ランニングに使えるのか、通勤用なのかが見分けにくくて迷っています。公式サイトのバッグ一覧には、容量も価格もばらばらのモデルが並んでいて、名前だけでは用途がつかみにくいのが正直なところです。
先に結論をお伝えします。背負って走る前提なら、チェストストラップとウエストベルトを備えたSpeed Pack 18L Lite(380g・15,400円)が軸になります。通勤やジム通いで荷物を多く運ぶならSpeed Pack 30LかTrack Pack 35L Lite、山を走るなら専用設計のTrail Pack 20Lです。同じOnでも、走るためのバッグと「運ぶためのバッグ」がはっきり分かれています。
この記事では、On日本公式サイトに掲載されている現行のバックパック7モデルを、容量・重さ・価格・ストラップ構成で横並びにし、市民ランナーの使い方ごとにどれを選べばよいかを整理します。ウエストパックやスリングで足りるケースも含めて、買ってから後悔しない判断材料をそろえました。
・On バックパック現行7モデルの容量・重さ・価格の一覧比較
・背負って走れるモデルと、走りに向かないモデルの見分け方
・ランニング通勤・ジム通い・トレイルなど場面別の選び方
・バックパックではなくウエストパックやスリングで足りるケース
On バックパックの現行ラインナップは7モデル|まず全体像をつかむ

最初に、On日本公式サイトのバッグカテゴリーに掲載されている背負えるバッグを一覧にします。ショルダーバッグやダッフル型は除き、背中に背負える7モデルに絞りました。
On公式のバッグ一覧はこちらで確認できます:On公式 スポーツバッグ一覧
📊 On バックパック現行7モデル比較(ランニングスタイル調べ・公式サイト掲載値)
| モデル | 容量 | 重さ | 価格(税込) | 走行向き |
|---|---|---|---|---|
| Speed Pack 18L Lite | 18L | 380g | 15,400円 | ◎ |
| Trail Pack 20L | 20L | 785g | 30,800円 | ◎(山) |
| Speed Pack 24L Elite | 24L | 800g | 30,800円 | ○ |
| Tote Pack 25L | 25L | 215g | 11,000円 | × |
| Speed Pack 30L | 30L | 750g | 24,200円 | △ |
| Track Pack 35L Lite | 35L | 570g | 19,800円 | × |
| Track Pack 40L Elite | 40L | 830g | 30,800円 | × |
※走行向きは、公式の特長一覧に記載されたストラップ構成と「ランニング中」への言及の有無から当サイトが判定。価格は2026年10月時点の公式表示。
価格は11,000円から30,800円、重さは215gから830gまで
結論から言うと、On バックパックは「同じブランドの中で約4倍の重量差がある」ラインナップです。一番軽いTote Pack 25Lは215g、一番重いTrack Pack 40L Eliteは830g。価格も11,000円のTote Pack 25Lから、30,800円のEliteシリーズとTrail Pack 20Lまで幅があります。
この差が生まれる理由は、素材と付属装備です。Liteと名の付くモデルは軽量ナイロン中心で付属品を絞り、Eliteはバリスティックナイロンや成型バックパネル、FIDLOCKのマグネットバックル、収納式レインカバーといった装備を積んでいます。重さは装備の多さに比例すると考えるとわかりやすいです。
使い分けとしては、毎日背負うなら重さを優先し、出張や旅行と兼用するなら装備を優先するのが基本です。ランナーの場合、背中の重さは脚よりも肩と腰に効いてくるので、同じ容量帯なら軽いほうを候補の先頭に置くのが無難です。
注意したいのは、表の重さはあくまで空の状態の本体重量という点です。着替え・シューズ・ノートPCを入れれば、中身のほうがずっと重くなります。本体の100g単位の差にこだわりすぎず、「中身を入れたときに体に密着させられるか」をあわせて見ることが大切です。
「Speed」と「Track」は名前どおり役割が違う
Speed Packシリーズは「動く人のためのバックパック」、Track Packシリーズは「荷物を運ぶためのデイリーバッグ」と覚えると迷いません。公式の説明文を読み比べると、この違いがはっきり書かれています。
根拠はストラップ構成です。Speed Pack 18L Liteには調節可能なチェストストラップとウエストベルト、Speed Pack 24L EliteにはFIDLOCKバックル付きのウエストベルト、Speed Pack 30Lにもウエストベルトとチェストストラップが付いています。一方、Track Pack 35L Liteの特長一覧に並ぶのは、取り外し可能なショルダーストラップとコンプレッションストラップで、チェストストラップの記載はありません。Track Pack 40L Eliteは、スーツケースのキャリーバーに固定できる通し穴を備えた旅行寄りの設計です。
つまり、ジョグで帰宅したい人はSpeedの中から、ジム・オフィス・旅行で「持ち運ぶ」のが主目的ならTrackの中から選ぶのが近道です。
ただし、Speed Pack 30Lについては、公式説明が「通勤中も、ジムから家までの移動中も、荷物がずれる心配がありません」という表現にとどまり、ランニング中の揺れには言及していません。名前にSpeedと付いていても、全モデルが走ることを想定しているわけではない点は覚えておいてください。
「Lite」と「Elite」の差は装備の量
同じ容量帯で迷ったら、Liteは「軽さ重視の最小構成」、Eliteは「全部入り」と考えて選べば大きく外しません。
具体的に見ると、Speed Pack 18L Liteは380gで、ノートパソコン用スリーブ、拡張できるフロントポケット、メッシュのボトルポケット2つ、通気孔付きのショルダーストラップを備えています。Speed Pack 24L Eliteは800gで、それに加えてEVAフォーム入りのショルダーストラップ、成型バックパネル、収納式レインカバー、ハイドレーションパックのチューブを通す穴、シューズ専用の収納スペースまで付きます。Track Pack 40L Eliteにはバリスティックナイロンのベース素材とロールトップ式の外ポケットが使われています。
雨の日も通勤ランを続けたい人や、PC・シューズ・着替えを毎日分けて入れたい人にはEliteの装備が効いてきます。週2〜3回、ジョグで帰る程度ならLiteで十分という人が多いはずです。
デメリットは価格と重さです。Speed Pack 24L Eliteの30,800円は、Speed Pack 18L Liteの15,400円のちょうど2倍。重さも倍以上になります。装備を「あったら便利」で選ぶと、毎日背負う段階で重さが負担になりがちです。使う装備だけを数えてから決めましょう。
走るなら外せないのはチェストストラップとウエストベルト
On バックパックに限らず、背負って走るなら「胸」と「腰」の2点で固定できるかが最優先のチェック項目です。容量やデザインより先に、ここを確認してください。
理由は、走ると上下動と左右のひねりが連続して起きるからです。肩ベルトだけで支えるバッグは、一歩ごとに背中で跳ね、肩ベルトが擦れて摩擦の原因になります。Speed Pack 18L Liteの公式説明には「調節可能なチェストストラップとウエストストラップで安定感が高く、ランニング中も揺れが気になりません」とあり、Speed Pack 24L Eliteにも同様に「ランニング中も揺れが気になりません」と書かれています。
トレイル用のTrail Pack 20Lは、さらに一歩進んだベストハーネス構造で、チェストのサイズ別にS(78〜88cm)・M(89〜99cm)・L(100〜115cm)の3サイズ展開です。体に巻きつけるように固定する設計なので、不整地でも揺れを抑えやすくなっています。
注意点として、ストラップがあっても締めなければ意味がありません。胸のストラップは鎖骨の少し下、腰のベルトは骨盤の上あたりで締めるのが基本です。ゆるいまま走ると、ストラップ付きのモデルでも揺れは止まりません。
背負って走れるのはどれ?ランニング適性で3グループに分ける
7モデルを「走れる」「走れなくはない」「走らないほうがいい」の3グループに分けると、候補が一気に絞れます。ランニング用リュック全般の選び方は、別記事で他ブランドも含めて比較しています。

「走りながら荷物を持ちたいけれど、リュックが背中で跳ねて気が散る」「通勤ランを始めたいのに、汗で背中がびしょびしょになりそう」——ランニングリュック選びでつまず…
走る前提で作られているのはSpeed Pack 18L Liteと24L Elite
ロードを背負って走るなら、On バックパックの中で候補になるのはSpeed Pack 18L LiteとSpeed Pack 24L Eliteの2本です。どちらも公式説明に「ランニング中も揺れが気になりません」と明記されています。
根拠となる装備を並べると、18L Liteはチェストストラップ・ウエストベルト・サイドのコンプレッションストラップの3点で荷物を固定し、ショルダーストラップにはダイヤモンド型の通気孔があります。24L EliteはFIDLOCKバックル付きのコンプレッションストラップとウエストベルト、EVAフォーム入りのショルダーストラップ、成型バックパネルという構成です。
使い分けは単純で、着替えと小物程度なら18L Lite、ノートPCとシューズを分けて入れたい、雨でも走りたいなら24L Eliteです。片道5〜10kmのランニング通勤を週に何度か続ける人なら、まず18L Liteを基準にして「足りない装備があるか」を考えると判断しやすくなります。
デメリットとして、24L Eliteは800gあり、18L Liteの倍以上の重さになります。中身を入れると背中の重さはさらに増えるので、走る距離が長い人ほど軽いほうを選ぶ理由が強くなります。
Trail Pack 20Lは山を走る人専用と割り切る
Trail Pack 20Lはロードの通勤用ではなく、トレイルランニングや山歩きのための専用モデルです。ここを取り違えると、価格に見合った使い方ができません。
根拠は装備の中身です。容量20Lの内訳は内部15L・外部5Lで、ソフトフラスク用のポケットが2つ、サイドポケット2つ、チェストポケット1つ、前面の伸縮ポケット1つ。メインコンパートメントは撥水仕様で縫い目をテープで密閉し、開口部はロールトップ式です。トレッキングポールを留めるバンジーコードや、通気のためのフレーム入りバックパネルも付いています。
山で行動食・レインウェア・水を持って数時間走る人には、ベストハーネスでしっかり固定できる設計が活きます。ロングのトレイルレースを視野に入れている人の練習用にも向いています。
注意点は、ノートPC用のスリーブがないことと、30,800円・785gというスペックです。通勤で書類やPCを運ぶ用途には向きません。ロード主体の人が「軽そうだから」と選ぶと、ポケットの多さを持て余します。
Speed Pack 30Lは「ずれにくい通勤バッグ」で走行は限定的
Speed Pack 30Lは、ウエストベルトとチェストストラップを備えているものの、主役は通勤とジム通いです。短い距離を小走りする程度なら対応できますが、毎日の帰宅ランの相棒としては一歩引いて考えたほうが安全です。
公式説明では「On史上最も大容量のバックパック」と紹介され、15インチのノートパソコンを入れられるスリーブに側面からアクセスできる構造です。ウエストベルトとチェストストラップには安定性を高めるためのバックルが付き、「通勤中も、ジムから家までの移動中も、荷物がずれる心配がありません」と説明されています。
電車通勤の日はPCと着替えを入れて背負い、週末にジムへ行くときにも使う、という人には容量の余裕が助けになります。乗り換えで駅の階段を駆け上がる程度の動きなら、ストラップを締めておけば背中で暴れにくいでしょう。
ただ、本体750gに30Lぶんの荷物を入れて何kmも走るのは、肩と腰への負担が大きくなります。公式もランニング中の揺れには触れていないので、帰宅ランが主目的なら18L Liteか24L Eliteを選んでください。
失敗パターン①:見た目で選んだTrack Packで帰宅ランをして肩が擦れる
よくある失敗が、Onのデザインに惹かれてTrack Pack 35L Liteを買い、そのまま帰宅ランに使ってしまうケースです。Track Packシリーズはランニング用ではないので、走ると背中で跳ねやすくなります。
原因はストラップ構成です。Track Pack 35L Liteの特長一覧にあるのは、取り外し可能なショルダーストラップとコンプレッションストラップ。チェストストラップやウエストベルトは挙げられていません。縦48cm×横50cm×マチ17cmという横に広い形状も、走行中に左右へ振られやすい要因になります。中身が少ない状態だとなおさら荷物が中で動きます。
対策は2つあります。帰宅ランを週1回以上するつもりなら、最初から胸と腰で固定できるSpeed Pack 18L Liteか24L Eliteを選ぶこと。すでにTrack Packを持っているなら、走る日だけ荷物を職場に置いて、身軽な状態で帰る運用に切り替えることです。
Track Pack 35L Lite・Track Pack 40L Elite・Tote Pack 25Lは、公式の特長一覧にチェストストラップやウエストベルトの記載がありません。デザインが似ていても「走るためのバッグ」ではないので、背負ったままのランニングは避け、移動用と割り切って使いましょう。
380gのSpeed Pack 18L Liteはランニング通勤の本命になれるのか

市民ランナーにとって、On バックパックの中で最も出番が多くなりそうなのがSpeed Pack 18L Liteです。ここでは1モデルを深掘りします。製品の詳細はOn公式 Speed Pack 18L Liteで確認できます。
380gと15,400円は、走れるバックパックとして手頃な水準
Speed Pack 18L Liteは、Onの走れるバックパックの中で最も軽く、最も手頃な1本です。重さ380g、価格15,400円、サイズは縦48cm×横23cm×マチ10cmと縦長のスリムな形をしています。
縦長で薄い形は、走るときに有利です。背中の中心線に沿って荷物が収まるので、左右へのブレが出にくく、腕振りの邪魔にもなりにくくなります。マチ10cmという薄さは、荷物が背中から離れにくいことを意味します。メイン素材はポリアミド100%、背面はポリエステル100%の軽量な構成です。
こんな人に向いています。片道5〜10kmを週2〜3回ジョグで帰る会社員、着替えとスマホ・財布・鍵を入れて公園まで走る人、ランステを使わずに走って移動したい人。背中に余計な重さを足したくないランナーほど、380gという本体重量が効いてきます。
デメリットは、18Lという容量です。スーツの上着やシューズまで入れるのは難しく、荷物が多い日には足りなくなります。「着替え一式とPC」くらいが上限だと考えておくと、買ってからのギャップが小さくなります。
汗で濡れたウェアの置き場所まで考えられている
Speed Pack 18L Liteの細かな強みは、走った後の「濡れ物」を分けて入れられる点です。ランナー目線で見ると、ここが日常使いで差になります。
公式説明によると、フロントのジップポケットは「汗で濡れたギアを入れておくのに便利」とされ、容量を変えられる拡張式です。さらに通気孔がポケット内の風通しを良くして蒸れを防ぐ構造になっています。メイン収納はU字型ジッパーで大きく開き、内側にはノートパソコン用のスリーブ、上部にはアクセスしやすいスタッシュポケットがあります。
使い方の例を挙げると、朝は着替えとPCをメイン収納に入れて出勤し、帰りは走った後のウェアをフロントポケットへ、PCはスリーブに入れたまま、という分け方ができます。伸縮性のあるメッシュのボトルポケット2つは走りながらでも手が届きやすく、ボトルの出し入れがスムーズです。
注意点として、通気孔があるとはいえ濡れたウェアを長時間入れっぱなしにすると臭いの原因になります。帰宅後はすぐに取り出して乾かしましょう。お手入れ方法は公式で「中温で手洗いのみ」とされており、洗濯機や乾燥機は使えません。
実は「容量が小さいほうが走りやすい」という逆説
意外と知られていないけれど、ランニング用のバックパックは「容量に余裕がある」ことが必ずしも長所になりません。18Lという控えめな容量は、走るうえではむしろ利点になります。
理由は、バッグの中の空間です。容量が大きいバッグに少ない荷物を入れると、中で荷物が動き、それが揺れになります。Speed Pack 18L Liteにはサイドのコンプレッションストラップがあり、公式説明でも「中に入れた荷物を動きにくくする」と書かれています。容量が小さく、さらに締めて固定できる構造は、揺れを抑えるうえで理にかなっています。
実際の使い方としては、荷物を詰めた後にサイドのストラップを引いて体積を減らし、最後にチェストとウエストのストラップを締める順番が効果的です。この3段階で固定すれば、背中で荷物が跳ねる感覚を減らせます。
ただし、容量を小さくした分だけ、荷物の厳選が必要です。「念のため」の物を入れ始めると18Lはすぐに埋まります。走る日は職場にシューズやスーツを置いておくなど、運用でカバーする前提で選ぶモデルです。
ランニング通勤用のバッグ選びでつまずく人の多くは、「何でも入る大きいバッグ」を選んでしまいます。走る日に必要なのは着替え・スマホ・財布・鍵くらいで、それ以外は職場に置いておけば十分なことがほとんど。荷物を減らす工夫とセットで考えると、18Lでも困る場面はぐっと減ります。
18L Liteが合わない人もいる
Speed Pack 18L Liteは万人向けではありません。合わないのは、毎日PCと書類・シューズを持ち歩く人と、雨の日も走りたい人です。
理由は装備の差です。Speed Pack 24L Eliteには収納式のレインカバーとシューズ専用の収納スペースがありますが、18L Liteの特長一覧にはどちらもありません。軽さを優先した分、雨とシューズへの対応は自分で補う必要があります。
雨の日の対策としては、中身をジッパー付きの袋やドライバッグに入れておく方法があります。シューズについては、Onのアクセサリーに別売りのShoe Packがあるので、フロントポケットの拡張機能と組み合わせる手もあります。ただし、その分だけ荷物が増えるので、18Lの容量とのバランスは考えておく必要があります。
結局のところ、18L Liteは「荷物を減らせる人」のためのバッグです。持ち物を減らせないなら、最初から24L EliteかSpeed Pack 30Lを検討したほうが満足度は高くなります。自分が平日に持ち歩いている物をいったん全部並べてから決めるのがおすすめです。
380gの軽さと胸・腰の2点固定で、ランニング通勤を始めるならまずこの1本▼
通勤とジムを1つで回すなら30Lと35Lのどちらを選ぶ?
走ることよりも「荷物を快適に運ぶこと」を優先する人向けに、容量の大きい4モデルを比べます。ここでのポイントは、容量・重さ・PC収納のバランスです。
PCと着替えを毎日運ぶならSpeed Pack 30L
通勤でノートPCを毎日持ち歩き、帰りにジムへ寄る人にはSpeed Pack 30Lが合います。容量30L、重さ750g、価格24,200円です。
根拠は収納の作り込みです。15インチのノートパソコンが入るスリーブには側面からアクセスでき、メイン収納を開けずにPCを出し入れできます。フロントには特大ポケット、上部にジッパー付きポケット、サイドに中身が落ちにくい設計のボトルポケットが2つ。人間工学に基づいたショルダーストラップとクッション付きのバックパネルで、重い荷物でも背負い心地を保つ工夫がされています。
電車通勤でPC・着替え・シューズを入れて出かけ、帰りにジムで汗を流してから帰る、といった1日をこのバッグ1つで回せます。ウエストベルトとチェストストラップがあるので、駅の乗り換えで小走りしても荷物がずれにくい点も安心材料です。
デメリットは重さです。750gはSpeed Pack 18L Liteのおよそ2倍で、30Lに荷物を詰めると肩への負担は増します。ランニング中の揺れについては公式が言及していないため、走って帰る用途には向きません。
Track Pack 35L Liteは軽さと容量のバランス型
容量はほしいけれど重いバッグは避けたい、という人にはTrack Pack 35L Liteが候補になります。35Lで570g、価格は19,800円。公式サイトで「ベストセラー」と表示されているモデルです。
容量あたりの軽さが魅力です。Speed Pack 30Lより容量が大きいのに本体は軽く、ナイロンベースの破れにくいリップストップ生地を使っています。取り外し可能なショルダーストラップ、容量を調整できるコンプレッションストラップ、大きめのボトルポケット、内側のジッパー付きメッシュポケットと、日常使いに必要な装備はそろっています。ロゴとジッパーの引き手には反射材が使われています。
ジム・オフィス・週末の外出までを1つのバッグでこなしたい人、シューズやウェアをざっくり放り込みたい人に向いています。縦48cm×横50cm×マチ17cmと横幅があるので、かさばる荷物も入れやすい形です。
注意点は、すでに述べたとおり走行向きではないことです。チェストストラップの記載がないため、ランニングには使わない前提で選んでください。横幅50cmは混雑した電車では周囲に当たりやすいので、前に抱えるか、荷物を減らしてコンプレッションストラップで締めると扱いやすくなります。
出張や旅行も兼ねるならTrack Pack 40L Elite
Track Pack 40L Eliteは、On バックパックの中で最も容量の大きい旅行寄りのモデルです。40L・830g・30,800円で、出張や遠征レースへの移動用に向いています。
旅行向きと言える根拠は、スーツケースのキャリーバーに固定できる通し穴と、パッド付きのノートPC用スリーブです。開口サイズは縦55cm×横50cm×マチ15cm。外ポケットはロールトップ式で、シューズや運動後の衣類を入れる想定になっており、レーザー加工の通気孔も付いています。ベース素材にはバリスティックナイロンが使われ、FIDLOCKバックルや特別仕様のアルミ製金具も備えています。
地方マラソンへの遠征で、レース用のシューズ・ウェア・補給食と着替えを1泊分まとめて運ぶ場面にはちょうどよい容量です。スーツケースと組み合わせれば移動中の両手も空きます。
デメリットは、830gとOnのバックパックで最も重いことと、30,800円という価格です。毎日の通勤用としてはオーバースペックになりやすく、満杯にすると背負える重さを超えることもあります。普段使いが中心なら、30Lや35Lのほうが扱いやすいでしょう。
Tote Pack 25Lは背負うより「持つ」バッグ
Tote Pack 25Lは、厳密にはバックパックではなくトートバッグ型です。215gと最軽量で11,000円と最も安いものの、背負って使うモデルではありません。
公式の特長一覧によると、ナイロン素材のリップストップ生地にPUコーティングで耐水性を加え、ノートパソコン用のコンパートメントと内側のジップポケットを備えています。持ち手にはスイス製ザイル、長めのショルダーストラップも付いていて、肩にかければ両手が空きます。サイズは縦42cm×横31.5cm×マチ16cmです。
ジムへの往復やランステまでの移動、サブバッグとしての利用には軽さが活きます。バックパックと2個持ちにして、走る日の荷物と仕事の荷物を分けるといった使い方もできます。
注意点は2つあります。開口部がオープンなので、満員電車や雨の日には中身が見えたり濡れたりしやすいこと。そして、お手入れ方法が「洗濯禁止・湿らせた布で拭いてください」となっている点です。汗で濡れたウェアをそのまま入れると汚れが落としにくいので、濡れ物は袋に入れてから収納しましょう。
On バックパックで後悔しない選び方5ステップ
モデルの特徴がわかったところで、実際に1本を選ぶための手順を整理します。順番どおりに確認すれば、候補は1〜2本に絞れるはずです。
- Step1: 背負って走るかどうかを決める(走るならSpeed Pack 18L Lite・24L Elite・Trail Pack 20Lに絞る)
- Step2: 平日に持ち歩く物を全部並べて、必要な容量を見積もる
- Step3: ノートPCのサイズと、専用スリーブの有無を確認する
- Step4: 雨の日・濡れたウェア・シューズの扱いを決める
- Step5: 店頭で荷物を入れた状態で背負い、ストラップの位置を確かめる
容量は「着替え+PC+α」で逆算する
容量選びは「何Lあれば安心か」ではなく、「毎日何を入れるか」から逆算するのが正解です。大きすぎるバッグは、走るときにも運ぶときにも不利になります。
目安として、On バックパックの容量帯を用途に当てはめると、着替えと小物中心なら18L、PCとシューズを分けて入れたいなら24L、ジム用品とPCを毎日運ぶなら30〜35L、1泊の遠征なら40L、という分け方ができます。Trail Pack 20Lは内部15L・外部5Lという内訳で、トレイルの行動に必要な物を外側から取り出しやすくする前提の容量配分です。
実践としては、普段の通勤バッグの中身を一度テーブルに出して、「走る日」「走らない日」に分けてみてください。走る日の荷物が少なければ18L、走らない日の荷物が多ければ30L以上と、用途によって必要な容量が違うことに気づくはずです。
注意したいのは、2つの用途を1つのバッグで無理に満たそうとすることです。走る日の荷物を基準にすれば大きな荷物が入らず、運ぶ日を基準にすれば走りにくくなります。どちらを優先するかを先に決めましょう。
ノートPCのサイズは購入前に必ず確認する
PCを持ち歩く人は、スリーブの有無と対応サイズを事前に確認してください。On バックパックはモデルによってPC収納の説明が違います。
公式の記載を整理すると、Speed Pack 30Lは「15インチのノートパソコンを入れられるスリーブ」と対応サイズまで明記しています。Speed Pack 18L Liteは「内側にはノートパソコンが安全に収納できるスリーブ付き」、Speed Pack 24L Eliteは「ノートPC用コンパートメント」、Track Pack 40L Eliteは「パッド付きのノートパソコン用スリーブ」、Tote Pack 25Lも「ノートパソコン用コンパートメント」と書かれていますが、対応インチ数は明記されていません。Trail Pack 20Lの特長一覧にはPC収納の記載がありません。
手持ちのPCが大きめなら、30Lを基準に検討するのが確実です。18L Liteは縦48cm×横23cmという細長い形なので、横幅のあるPCは入らない可能性があります。
確実なのは、店頭で自分のPCを実際に入れてみることです。難しい場合は、PCの外寸を測ってから公式の寸法と比べ、余裕があるかを確かめておきましょう。
失敗パターン②:容量の大きいモデルを選んで中身が暴れる
2つ目のよくある失敗は、「大は小を兼ねる」と考えて容量の大きいモデルを選び、普段は中身がスカスカの状態で使ってしまうケースです。
原因は、バッグの中にできる空間です。30Lや35Lのバッグに着替えとスマホだけを入れると、荷物が中で動き、歩くだけでも背中で揺れを感じます。さらに、満杯を想定して作られたショルダーストラップは、荷物が軽いと体から浮きやすくなります。結果として「思ったより背負いにくい」と感じ、使わなくなる人も出てきます。
対策は、コンプレッションストラップを活用することです。Speed Pack 18L Lite、Track Pack 35L Lite、Speed Pack 24L Eliteにはコンプレッションストラップが付いていて、容量を絞って荷物を固定できます。荷物が少ない日は、ストラップで体積を減らしてから背負いましょう。
それでも中身が少ない日が多いなら、容量をワンサイズ下げるのが根本的な解決です。普段の荷物に合わせて選び、多い日はサブバッグで補う考え方のほうが、毎日の使い心地は良くなります。
雨・濡れ物・お手入れの3点を想定しておく
見落としがちなのが、雨の日と汗で濡れたウェアの扱い、そしてお手入れの方法です。買ってから困らないように、事前に想定しておきましょう。
雨への備えは、モデルによって差があります。Speed Pack 24L Eliteには小さく収納できるレインカバーが付属し、Trail Pack 20Lはメインコンパートメントが撥水仕様で縫い目もテープで密閉されています。Tote Pack 25LはPUコーティングで耐水性を加えています。それ以外のモデルは、雨の日の対策を自分で補う前提で考えておくと安心です。
濡れ物については、Speed Pack 18L Liteのフロントポケットのように通気孔付きの専用スペースがあるモデルを選ぶと、ほかの荷物と分けやすくなります。
お手入れは、Speed Pack 18L LiteやTrack Pack 40L Eliteが「中温で手洗いのみ」、Tote Pack 25Lは「洗濯禁止」と公式で案内されています。洗濯機に放り込めないので、汗をかいたら早めに拭いて陰干しする習慣が必要です。汗の量が多いランナーほど、この手間は事前に知っておきたいポイントです。
バックパックはいらない?ウエストパックとスリングで足りる人
ここまでバックパックを比べてきましたが、走る日の荷物が少ないなら、そもそもバックパックが不要なケースもあります。ランニングポーチ全般の比較は別記事にまとめています。

「スマホを手に持って走るのがしんどい」「カギとジェルを入れる場所がなくて、結局ポケットに突っ込んでパンパンになる」——ランニングを続けていくと、ほぼ全員がぶつか…
手ぶらランに近い感覚ならWaist Pack 2L Lite
スマホ・鍵・カード程度しか持たない日は、On Waist Pack 2L Liteで十分です。重さ110g、価格6,600円、容量2Lの薄型ウエストポーチです。
根拠はサイズと構造です。縦12cm×横37cm×マチ7cmというスリムな形で、フロントのメインコンパートメントは出し入れがしやすく、背面にはジッパー付きのスタッシュポケットがあります。表地は軽量ナイロン製のリップストップ生地、裏地はメッシュ素材です。ロゴとジッパーの引き手に反射材が使われているので、夜のランニングでも存在を示す助けになります。
家から公園までジョグして周回し、そのまま走って帰る、という使い方なら、バックパックを背負うより身軽に走れます。公式サイトでも「ベストセラー」と表示されている人気モデルです。
注意点は、2Lという容量です。着替えや補給食、ボトルは入りません。ランニング通勤には使えないので、あくまで「走るためだけに出かける日」用と考えてください。腰に巻く位置が高すぎたり低すぎたりすると揺れやすくなるので、骨盤の上あたりで締めるのが基本です。
ジャケットまで入れたい日はSling Pack 9L
バックパックほど大きくないけれど、ウエストパックでは足りない、という中間の需要にはSling Pack 9Lが合います。重さ300g、価格12,100円、容量9Lです。
公式説明では「バックパックよりもコンパクトで、Waist Pack 2Lよりも大きめなサイズ」と位置づけられ、鍵やスマートフォンだけでなく、ジャケットやレイヤーも入れられるとされています。3点留めのストラップとフィット感を高めるサイドウィングで体に固定し、コンプレッションストラップで中身の揺れを軽減する設計です。iPadやタブレットが入るサイズでもあります。
朝晩の気温差が大きい季節に、走り始めに着ていたウインドシェルを脱いで収納したい場面や、ランニング後にカフェへ寄るためのタブレットを持ち歩きたい場面に向いています。
デメリットは、バックパックのように背中全体で荷重を分散できない点です。9Lに荷物を詰め込むと体の片側に重さが偏りやすくなります。重い物は入れず、軽いレイヤーと小物を中心にするのが快適に使うコツです。
実は「走る日」と「運ぶ日」でバッグを分けたほうが快適
1つのバッグで全部をこなそうとするより、走る日と運ぶ日で道具を分けたほうが、結果的に満足度が上がるケースは少なくありません。これは見落とされやすい視点です。
理由は、ランニング向けの装備と通勤向けの装備が互いに引っ張り合うからです。走るなら軽く・小さく・体に密着させたい。運ぶなら大きく・ポケットが多く・PCを守れるほうがいい。この2つを両立させようとすると、Speed Pack 24L Eliteのように重さと価格が上がっていきます。
具体的な組み合わせとしては、通勤用にTrack Pack 35L Lite(19,800円)、走る日はWaist Pack 2L Lite(6,600円)だけで出かけ、着替えは前日に職場へ置いておく、という運用があります。Speed Pack 24L Elite 1本の30,800円と比べると、合計額は近いものの、それぞれの道具がそれぞれの用途に合っています。
もちろん、2つのバッグを管理する手間は増えます。職場に荷物を置けない環境の人には向きません。自分の通勤環境で「荷物を置いておけるか」を考えてから判断しましょう。
ランナーのタイプ別に見るおすすめの1本
最後に、読者のタイプごとにどのモデルを選べばよいかを整理します。自分に近いタイプを探してみてください。
- ☑ 週2〜3回ジョグで帰宅したい → Speed Pack 18L Lite
- ☐ 雨の日も走ってPC・シューズも運ぶ → Speed Pack 24L Elite
- ☐ 走らず通勤とジムを1つで回す → Speed Pack 30L/Track Pack 35L Lite
- ☐ 遠征レースや出張にも使う → Track Pack 40L Elite
- ☐ 山を走る → Trail Pack 20L
- ☐ 走る日の荷物は最小限 → Waist Pack 2L Lite/Sling Pack 9L
初めてランニング通勤に挑戦する人
これから帰宅ランを始める人には、Speed Pack 18L Liteを最初の1本としておすすめします。15,400円という価格と380gの軽さは、続けられるかわからない段階での投資として手頃です。
理由は、ランニング通勤の最初の壁が「荷物の重さ」だからです。走り慣れていない段階で重いバッグを背負うと、脚よりも先に肩や腰が疲れて、続けるのがつらくなります。軽いバッグで荷物を絞り込む習慣を最初に身につけておけば、距離を伸ばす段階でも困りません。
始め方としては、最初は片道3〜5kmの短い区間から試し、荷物を入れた状態での揺れ方を確かめてください。キロ7分前後のゆっくりしたペースから始めれば、バッグの調整にも気を配れます。ストラップの締め具合を何度か調整して、自分に合う位置を見つけておくと安心です。
注意点は、慣れないうちから毎日走ろうとしないことです。週2回程度から始め、疲れが残らないかを見ながら回数を増やしていきましょう。ペースの目安は、ジョギングペースの記事も参考になります。

「ジョギングのペースってキロ何分が正解なの?」——走り始めた人がまず最初にぶつかる疑問です。ネットで調べるとキロ6分、7分、8分とバラバラな数字が出てきて、結局…
在宅とオフィスを行き来しながらジムにも通う人
走って帰ることは少ないけれど、PC・着替え・ジム用品を一緒に運びたい人には、Speed Pack 30LかTrack Pack 35L Liteが向いています。
どちらを選ぶかは、PCのサイズと重さの好みで決めるのがわかりやすい方法です。15インチのPCを使っているなら、対応サイズが明記されているSpeed Pack 30L(750g・24,200円)が確実です。PCが小さめで、とにかく軽く大容量にしたいならTrack Pack 35L Lite(570g・19,800円)が候補になります。
Speed Pack 30Lは側面からPCを取り出せるので、カフェやコワーキングスペースで作業する人にも便利です。Track Pack 35L Liteは取り外し可能なショルダーストラップで、手持ちのバッグとしても使える柔軟さがあります。
どちらも、走るためのバッグではない点は共通です。ジムまでの移動で小走りする程度なら問題ありませんが、ランニングに使いたくなったら、走る日はウエストパックを別に用意するのがおすすめです。
トレイルや山歩きにも挑戦したい人
ロードだけでなく山も走りたい人は、Trail Pack 20Lを選びましょう。ロード用のバックパックでは代用しにくい装備がそろっています。
根拠は、トレイルに特化した設計です。ベストハーネスで体に密着し、S・M・Lの3サイズからチェストのサイズに合わせて選べます。ソフトフラスク用のポケット2つは、走りながら水分を取る場面を想定したものです。撥水仕様のメインコンパートメントとテープで密閉された縫い目は、山の天気が変わったときに荷物を守ります。
サイズ選びでは、自分の胸囲をメジャーで測ってから、S(78〜88cm)、M(89〜99cm)、L(100〜115cm)のどれに当てはまるかを確認してください。境目に近い人は、着るウェアの厚みも考慮に入れると失敗しにくくなります。
注意点として、Trail Pack 20Lは30,800円と高価です。トレイルを年に1〜2回しか走らない人には投資額に見合わない可能性があります。まずは低山のハイキングで使い、トレイルを続けたいと感じてから購入を検討するのも一つの考え方です。
どこで買う?試着してから決めるのが確実
On バックパックは、On公式オンラインストアのほか、Onの取扱店でも購入できます。背負い心地は体格によって変わるので、可能であれば店頭で試してから決めるのが確実です。
取扱店は、On公式の販売店検索から探せます。ただし、すべての店舗にバックパックの全モデルが置いてあるとは限らないため、目当てのモデルがある場合は事前に問い合わせておくと無駄足を防げます。
店頭で試すときは、空のまま背負うのではなく、普段の荷物に近い重さを入れてもらうか、自分の荷物を持参するのがポイントです。チェストストラップとウエストベルトを締めた状態で、その場で軽く足踏みやジャンプをして、背中での揺れ方を確認しましょう。
注意点として、公式サイトでは色によって在庫の状況が異なることがあります。また、限定エディションやラストチャンス対象の製品は交換できないと案内されているので、セール品を選ぶときは返品・交換の条件を確認してから購入してください。Onのシューズとの合わせ方は、シューズチャートの記事も参考になります。

「オンのシューズって種類が多すぎて、どれが自分に合うのか分からない」——クラウドモンスター、クラウドサーファー、クラウドフロー、クラウドブーム……名前が似ている…
まとめ
最初の一歩として、今使っている通勤バッグの中身を「走る日に必要な物」と「置いていける物」に分けてみてください。走る日の荷物が18Lに収まるなら、Speed Pack 18L Liteから始めるのが失敗の少ない選び方です。
※価格・仕様は2026年10月時点のOn公式サイト掲載情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。



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