リーニンランニングシューズ6足の選び方|大迫傑の日本記録靴は205gで何が違う?

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「リーニンって中国のメーカーでしょ?本当に走れるの?」――ここ1年で、ランニング仲間からこの質問を受ける回数が一気に増えました。きっかけは、大迫傑選手が2025年12月のバレンシアマラソンで2時間4分55秒の日本記録を出したとき、足元にあったのがリーニンのレーシングシューズ「FEIDIAN 6 ELITE」だったことです。

先に結論をお伝えすると、リーニンのランニングシューズは「軽さと反発」で海外の大手ブランドと十分に張り合えます。ただし、日本では店舗が限られ、サイズ表記のクセも強いので、シリーズ名の意味とサイズ感を知らずに買うと失敗しやすいブランドでもあります。価格も販売店によって差が大きく、定価で比べにくいのが実情です。

この記事では、飛電(FEIDIAN)・赤兎(RED HARE)・超軽(SUPERLIGHT)の3シリーズを中心に、6モデルを重さ・厚さ・価格で比べます。そのうえで、サブ4を目指す市民ランナーがどれを選べばいいか、日本のどこで試し履きして買えばいいかまでを、数字と根拠つきで整理しました。

🏃 この記事でわかること
・リーニンの3大シリーズ(飛電・赤兎・超軽)の役割の違い
・大迫傑選手が履いたFEIDIAN 6 ELITEを含む6モデルの重量・厚さ・価格比較
・「1.0〜1.5cm小さめ」と言われるサイズ感の正体と選び方
・日本で試し履き・購入できる店舗と通販の使い分け
目次

リーニンのランニングシューズとは?日本記録で一気に注目された中国ブランドの実力

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まずは「そもそもリーニンとはどんな会社か」「なぜ今これほど話題なのか」を押さえておきましょう。背景を知っておくと、後半のモデル選びがぐっと理解しやすくなります。

体操の金メダリストが1990年に立ち上げた中国の大手スポーツブランド

リーニン(李寧)は、体操の五輪金メダリストである李寧氏が1990年に創業した、北京に本社を置く中国のスポーツメーカーです。バスケットボール、バドミントン、卓球などで世界的に知られ、ランニングは近年とくに力を入れているカテゴリーです。中国のリーニン公式サイトを見ると、ランニングシューズの売り場が男女別に大きく用意されており、中国国内ではナイキやアディダスと並ぶ定番ブランドの扱いです。

日本での立ち位置はまだ「知る人ぞ知る」ですが、バドミントンやバスケの愛好家にはおなじみの名前です。ランナー向けには、Amazon.co.jpに「Li-Ning Official」ストアが開設され、シリーズ別にページが分かれています。

一方で、国内の大型スポーツ店で常時並んでいるブランドではありません。「近所の店で履き比べてから決める」という、アシックスやミズノと同じ買い方ができない点は、最初に知っておきたい弱点です。

独自フォーム「BOOM(䨻)」が軽さと反発の源

リーニンのランニングシューズを語るうえで外せないのが、独自フォーム「BOOM(中国語表記は䨻)」です。超臨界発泡という製法で作られ、軽さと反発、そして耐久性を同時に狙った素材です。上位モデルでは、これをさらに発展させた「SUPER BOOM」や、カプセル状に成形した「SUPER BOOMカプセル」が使われています。

超臨界発泡のフォームは、他社でいえば高価格帯のレースシューズやスーパートレーナーに使われるジャンルです。リーニンはこれを練習用シューズにまで広く展開しているため、「同じ価格帯で比べると軽くて弾む」という評価につながっています。

ただし、フォームの名前が同じでもモデルによって配合や厚さは違います。「BOOM搭載だから全部同じ乗り心地」と考えると外します。ミッドソール素材の違いが走りにどう影響するかは、こちらの記事で詳しく整理しています。

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大迫傑選手の日本記録が「リーニン旋風」の引き金に

日本でリーニンの名前が一気に広まったのは、大迫傑選手の存在が大きいです。大迫選手は2025年10月、12年間サポートを受けたナイキからリーニンへ所属を変更しました。移籍後初レースとなった2025年10月19日の東京レガシーハーフでは、1時間1分45秒で日本人トップの6位に入っています。

そして2025年12月7日のバレンシアマラソンで、2時間4分55秒の日本記録を樹立。従来記録の2時間4分56秒を1秒更新しました。このとき履いていたのがFEIDIAN 6 ELITEです。2026年3月の東京マラソンでも日本人トップの12位に入っています。

📊 データで見る:大迫傑選手とリーニンの歩み
・2025年10月:ナイキ(12年間)からLi-Ningへ所属変更
・2025年10月19日:東京レガシーハーフで1時間1分45秒、日本人トップの6位
・2025年12月7日:バレンシアマラソンで2時間4分55秒の日本記録(着用はFEIDIAN 6 ELITE)
・2026年3月:東京マラソンで日本人トップの12位
(出典:Alpen Online マガジン、中日スポーツ)

注意したいのは、トップ選手の記録はシューズだけで生まれたものではないという点です。2時間4分台で走る選手の着地や筋力と、キロ5分40秒前後でサブ4を狙う市民ランナーとでは、同じ靴でも感じ方が変わります。「大迫選手と同じ靴=自分も速くなる」とは限らない、という前提で読み進めてください。

飛電・赤兎・超軽…シリーズ名を読み解けばもう迷わない

リーニンの商品名は漢字とアルファベットが混在していて、初めて見ると混乱します。ですが、シリーズごとの役割はシンプルです。ここを押さえるだけで、候補を一気に絞り込めます。

🏃 押さえておきたいポイント
・飛電(FEIDIAN)=カーボンプレート入りのレース用
・赤兎(RED HARE)=ジョグ〜テンポ走の練習用
・超軽(SUPERLIGHT)=軽さ重視のスピード練習・短い距離のレース用
・数字は世代、ELITE/ULTRA/PRO/CHALLENGERは同世代内のグレード

飛電(FEIDIAN)はリーニンのレースシューズの顔

飛電(FEIDIAN)は、カーボンプレートを搭載したレース用シリーズです。2026年時点の現行世代は「6」で、ELITE・ULTRA・CHALLENGERの3グレードがあります。大迫選手の日本記録を支えたのがFEIDIAN 6 ELITEで、SUPER BOOMカプセルとT1000カーボンプレートを組み合わせています。

グレードの考え方は、ELITEが世界大会でも使える主力レーサー、ULTRAがさらに攻めた構造の最上位、CHALLENGERが価格を抑えた入門カーボンという位置づけです。ナイキでいえばヴェイパーフライ系、アシックスでいえばメタスピード系と同じ棚に並ぶジャンルと考えるとわかりやすいでしょう。

向いているのは、サブ4〜サブ3.5をレースで本気で狙う段階のランナーです。反対に、フルマラソン初挑戦で「完走できればいい」という段階なら、飛電から入る必要はありません。カーボンシューズは推進力が強い分、ふくらはぎや足首への負担のかかり方も独特で、脚づくりができていないと後半に失速しやすいからです。

赤兎(RED HARE)は毎日のジョグを支える練習用

赤兎(RED HARE)は、日々のジョグからテンポ走までをこなす練習用シリーズです。現行は「9」世代で、無印・PRO・ULTRAの3グレード展開です。

海外レビューによると、RED HARE 9 PROはフルレングスのプレートを持たず、ねじれを抑えるシャンクだけを入れた構造です。そのため足裏の感覚が残りやすく、ジョグからペース走まで幅広く使えます。ULTRAはかかとの厚みがさらに増した「スーパートレーナー」寄りの設計で、ロング走向きです。

サブ4を目指す市民ランナーにとって、実は一番出番が多くなるのがこの赤兎シリーズです。週3〜4回走る人なら、レース用の飛電よりも赤兎で過ごす時間の方が圧倒的に長いはずです。注意点としては、世代やグレードが多く、通販では旧世代(7や8)も並行して売られているため、商品名の数字を必ず確認することです。

超軽(SUPERLIGHT)は軽さ最優先のスピード練習用

超軽(SUPERLIGHT)は、その名のとおり軽さを突き詰めたシリーズです。現行のSUPERLIGHT 23は42サイズで195gと、前作より5g軽くなっています。アッパーには伸縮性のあるBOOM FIBER、アウトソールにはTEMPO BOUNCEというゴムが使われています。

海外レビューでは「5kmや10kmのレース、トラック練習、スピード練習向け」とされ、1回あたり16km程度までの使用が推奨されています。つまり、インターバル走やペース走の日に履き替える「スピード練習の相棒」というポジションです。

気をつけたいのは、軽さと引き換えにクッションの量は控えめな点です。フルマラソンを長く走る用途や、体重があって着地衝撃が大きいランナーのロング走には向きません。「軽い=初心者に優しい」わけではない、という点は押さえておきましょう。

YUEYING・Furious Riderなど、その他のシリーズの扱い方

Amazon.co.jpのLi-Ning Official ストアのランニングページを見ると、上の3シリーズ以外にもYUEYING、Shadow、Furious Riderといったシリーズが並んでいます。いずれもクッション系・テンポ系の練習用で、赤兎と役割が重なる部分があります。

結論からいうと、はじめてリーニンを買うなら、まずは情報量の多い飛電・赤兎・超軽の3シリーズから選ぶのが安全です。その他のシリーズは、日本語のレビューや公表スペックが少なく、比較材料が乏しいからです。

たとえばFurious Riderは、専門通販のSUNFASTでFURIOUS RIDER 8 PROが21,296円で掲載されていますが、重量や厚さの公表値を日本語で確認しにくい状況です。情報が少ないモデルは、実物を試着できる機会があるときに検討するくらいの距離感がちょうどいいと思います。

6モデルを重さ・厚さ・価格で並べると見えてくること

6モデルを重さ・厚さ・価格で並べると見えてくることの解説画像

ここからは、現行の主要6モデルを同じ物差しで比べます。ポイントは、リーニンは日本向けの公式スペック表が乏しいため、海外レビューの実測値や国内通販の掲載価格を組み合わせて判断する必要があることです。

ランニングスタイル調べ:リーニン主要6モデル比較表

下の表は、海外の検証サイトRTINGSやレビューサイトの実測値、国内通販の掲載価格をもとに、ランニングスタイルで整理したものです。重量は測定サイズがモデルごとに違うため、あくまで目安として見てください。

モデル用途重量の目安厚さ・ドロップ国内価格の一例
FEIDIAN 6 ELITEフルマラソンのレース205.1g(RTINGS実測)かかと39.7mm/ドロップ5.4mm(実測)35,907円前後
FEIDIAN 6 ULTRA記録を問わない高速走196g(中国サイズ表記)公表値なし60,390円前後
FEIDIAN 6 CHALLENGER入門カーボン195g(海外掲載)ドロップ8mm(海外掲載)23,513円前後
RED HARE 9 ULTRAロング走・テンポ走237.2g(RTINGS実測)かかと46.2mm/ドロップ9.1mm(実測)24,821円前後
RED HARE 9 PRO毎日のジョグ〜ペース走248g(US9換算)かかと36mm/ドロップ8mm16,547円前後
SUPERLIGHT 23スピード練習・10kmまでのレース195g(42サイズ)かかと34〜36mm(推定)16,495円前後

価格は国内通販やレビュー記事に掲載された一例で、為替や販売店によって変動します。購入前には販売ページで最新価格を確認してください。

レース用3足は「規定に通るか」と「価格」で分かれる

飛電の3グレードを比べると、重さの差は大きくありません。ELITEが205.1g(実測)、ULTRAが196g、CHALLENGERが195gと、いずれも200g前後に収まっています。差がつくのは構造と価格、そして公認レースで使えるかどうかです。

ELITEは大迫選手が日本記録を出したモデルで、国内通販では35,907円前後の掲載例があります。ULTRAは上下2層のSUPER BOOMの間にカプセルとカーボンプレートを挟んだ3層構造で、Alpen TOKYOでは60,390円前後とELITEの約2倍の価格帯です。CHALLENGERは23,513円前後と、カーボンシューズとしては手に取りやすい価格です。

サブ4狙いのランナーがフルマラソン用に1足選ぶなら、ELITEかCHALLENGERの二択で十分です。ULTRAは後述するとおり公認レースで使いにくいという事情があり、価格も含めて「趣味の1足」と割り切れる人向けです。

練習用3足は「かかとの厚さ」で役割がはっきり違う

練習用の3足は、かかとの厚さで性格が分かれます。RED HARE 9 ULTRAはかかと46.2mm(実測)と、今回の6足の中で最も厚く、ドロップも9.1mmあります。RED HARE 9 PROはかかと36mm・ドロップ8mm、SUPERLIGHT 23はかかと34〜36mm(推定)です。

厚いULTRAはロング走で脚を守る方向、PROは日々のジョグに万能、SUPERLIGHTは軽さでスピードを出す方向と整理できます。重さもULTRAが237.2g、PROが248g(換算値)、SUPERLIGHTが195gと、SUPERLIGHTだけが明確に軽い数字です。

気をつけたいのは、厚ければ厚いほど楽とは限らないことです。RTINGSはRED HARE 9 ULTRAの安定性を6.3/10と評価しており、ゆっくりしたペースでは足元が落ち着かないと感じる人もいます。キロ7分前後のジョグが中心なら、PROの方が扱いやすいでしょう。

ランナータイプ別:あなたに合う1足はこれ

ここまでの数字をもとに、読者のタイプ別に最初の1足を提案します。

フルマラソン完走〜サブ5を目指す人は、RED HARE 9 PROから始めるのがおすすめです。練習の大半をこの1足でこなせ、国内価格も16,547円前後と手頃です。

サブ4を狙って週3〜4回走る人は、RED HARE 9 PROで距離を積み、ポイント練習用にSUPERLIGHT 23を加える2足体制が合います。レース用には、脚ができてからFEIDIAN 6 CHALLENGERかELITEを検討しましょう。

サブ3.5以上を狙う人は、FEIDIAN 6 ELITEが本命です。練習用には、ロング走向けにRED HARE 9 ULTRAを組み合わせると、クッションと反発の両方を練習から味わえます。

練習用とレース用を分ける考え方そのものは、ブランドを問わず有効です。2足使いの組み立て方はこちらで詳しく解説しています。

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数字を見るときの落とし穴:実測値と公称値はズレる

リーニンを比較するときに一番やっかいなのが、数値のばらつきです。たとえばFEIDIAN 6 ELITEのドロップは、RTINGSの実測では5.4mm、Supwellの掲載値では6mmです。かかとの厚さもRTINGS実測が39.7mm、Supwell掲載が41.0mm(前足部35.0mm)と、情報源によって差があります。

ズレの理由は、測定するサイズや、インソールを含めるかどうか、どこを基準点にするかが違うためです。重量も、国内レビューでは27.0cmで211g、Supwellの実測ではUS10.5で219gと、サイズによって数字が動きます。

日本のメーカーのように公式サイトで「27.0cm片足○g」と統一表記されていないのが、リーニンの比べにくさです。数値は「どの情報源の、どのサイズの値か」をセットで見ること。わずかな数値の差にこだわるより、用途と履き心地で選ぶ方が失敗しません。

大迫傑が履いたFEIDIAN 6 ELITEは市民ランナーにも合うのか

リーニンに興味を持った人の多くが気になっているのが、「大迫選手と同じFEIDIAN 6 ELITEを自分が履いても意味があるのか」という点でしょう。数字と評価から、合う人・合わない人を整理します。

クッションと反発を両立した「バランス型」のカーボンレーサー

FEIDIAN 6 ELITEは、SUPER BOOMカプセルとT1000カーボンプレートを組み合わせたレースシューズです。RTINGSの評価はエネルギーリターン8.9/10、クッション9.0/10と、反発とクッションの両方で高い数字が並びます。

大迫選手自身も、Alpen TOKYOで行われたトークイベントで「履きこなせば履きこなすほど良くなる。バランスがいい。クッション性も反発もある」と語っています。「最初から全部がわかるというより、履いていく中で良さが出てくる」という言葉からも、反発一辺倒の尖った靴ではなく、長い距離を走り切るための総合力型だとわかります。

市民ランナーにとってこの「バランス型」は好材料です。反発だけが強い靴は、フォームが崩れる後半に脚への負担が一気に増えますが、クッションがしっかりあれば30km以降も粘りやすくなります。サブ3.5〜サブ4を本気で狙う段階なら、十分に候補になる1足です。

安定性6.2/10をどう読むか:合う人・合わない人

一方で、RTINGSはFEIDIAN 6 ELITEの安定性を6.2/10と評価しています。理由として「かかとが柔らかく細いため、後足部の安定性が限られる」「土踏まず部分が細い」と指摘されています。

これが意味するのは、かかとから大きく着地するランナーや、着地で足首が内側に倒れ込みやすいランナーには扱いが難しい可能性があるということです。反対に、足の真ん中あたりで着地できる人や、レースペースでもフォームが安定している人なら、柔らかさを推進力に変えやすくなります。

判断の目安として、キロ5分40秒前後(サブ4ペース)を30km以上安定して刻めるかどうかを考えてみてください。そこに届いていない段階なら、ELITEより先にRED HARE 9 PROなどで脚づくりを優先した方が、結果的にタイムは伸びやすいはずです。

メリットデメリット
反発8.9/10・クッション9.0/10(RTINGS)
205.1g(実測)と軽い
日本記録を出した実績
安定性6.2/10でかかとが不安定
土踏まずが細く幅広足には窮屈
国内で試着できる店舗が少ない

ULTRAとの違いと、公認レースで使うときの注意

同じ飛電6世代のULTRAは、上下2層のSUPER BOOMの間にSUPER BOOMカプセルとT1000カーボンプレートを挟んだ3層構造です。国内レビューでは反発が9.8/10と高く評価される一方、価格はELITEの約2倍です。

見落としやすいのが競技規則です。日本陸上競技連盟のシューズ規程ページによると、ロード競技の靴底の厚さ上限は40mmで、2024年11月1日から適用されています。また、世界陸連の承認シューズリストに掲載されていることが前提になります。

FEIDIAN 6 ULTRAは、国内レビューや海外のランナーコミュニティで「世界陸連の規定に適合しない」とされています。一般の市民マラソンで細かくチェックされることは少ないものの、日本陸連の公認記録を狙う大会や、エリート枠で出場する場合は避けた方が無難です。購入前に承認リストで最新の状況を確認しておきましょう。

⚠️ 失敗パターン①:レース当日にいきなりカーボンシューズを投入する
状況:大迫選手と同じFEIDIAN 6 ELITEを大会直前に購入し、練習で1〜2回しか履かずにフルマラソン本番へ。前半は軽快でも、25km過ぎから足首が左右にぶれ、後半に大きく失速する。
原因:安定性6.2/10の柔らかいかかとに、脚が慣れていない。大迫選手の言う「履きこなすほど良くなる」段階を踏んでいない。
対策:本番の6〜8週間前には入手し、ペース走や30km走で最低3〜4回は試す。レースペースで違和感が出るならCHALLENGERや練習用シューズに切り替える判断も用意しておく。

ELITEかCHALLENGERか、価格差をどう考えるか

カーボンシューズとして比べると、ELITEは35,907円前後、CHALLENGERは23,513円前後の掲載例があります。重さはCHALLENGERが195g(海外掲載)とほぼ同等なので、価格差の多くはフォームとプレートの仕様の差と考えられます。

サブ4前後のランナーなら、CHALLENGERでも十分にカーボンシューズの推進力を体験できます。とくに「初めてのカーボンシューズで、自分に合うか確かめたい」という段階なら、まずはCHALLENGERで試し、合えば次のシーズンにELITEへステップアップする流れが堅実です。

一方、すでに他社のカーボンシューズでサブ3.5前後を出していて、さらにタイムを削りたい人ならELITEを選ぶ価値があります。ただし、CHALLENGERはドロップ8mm(海外掲載)とELITEより高めの数値なので、前傾が強くなる感覚が苦手な人は試着で確かめたいところです。

練習用はRED HAREとSUPERLIGHTのどちらを選ぶべき?

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レース用シューズが注目されがちなリーニンですが、市民ランナーが日々の練習で履く時間が長いのは練習用シューズです。ここでは赤兎と超軽の使い分けを掘り下げます。

RED HARE 9 PROは「迷ったらこれ」の万能ジョグシューズ

RED HARE 9 PROは、フルレングスのプレートを持たず、ねじれを抑えるシャンクを入れた構造のデイリートレーナーです。海外レビューでは、ミッドソールにBOOM、アウトソールにGCRというゴムを使い、かかと36mm・ドロップ8mmとされています。

レビュアーは「約80kmを走ってもずれがなく、ゴムも厚い」と耐久性を評価し、イージー走からペース走、テンポ走まで練習の大半をこなせる1足と位置づけています。国内価格の一例は16,547円前後で、同格の他社トレーナーと比べても手の届きやすい価格帯です。

弱点は、つま先部分の通気性が控えめな点と、足の甲が高い人にはアッパーが窮屈に感じやすい点です。夏場のロング走では蒸れやすいので、薄手のソックスを合わせるなど工夫すると快適になります。

RED HARE 9 ULTRAはロング走で脚を守る厚底トレーナー

RED HARE 9 ULTRAは、かかと46.2mm(RTINGS実測)の厚底に樹脂のシャンクを組み合わせたスーパートレーナーです。重さは237.2g(実測)と、厚さのわりに軽く仕上がっています。

RTINGSは「長い距離でもクッションがへたりにくい」と評価し、エネルギーリターンも8.5/10と高めです。25〜30km走のような長い練習や、マラソンペースでの持久走で脚へのダメージを減らしたいときに向いています。国内価格の一例は24,821円前後です。

ただし、安定性は6.3/10で、ゆっくりしたペースでは足元が落ち着かないという指摘もあります。土踏まずのフィットもきつめなので、幅広や甲高の足には合わない可能性があります。キロ7分以上のゆっくりジョグが中心の人は、PROの方が安心して履けるでしょう。

SUPERLIGHT 23はポイント練習の日だけ履く「2足目」

SUPERLIGHT 23は、42サイズで195gという軽さが最大の武器です。海外レビューでは「弾むような反発」「濡れた路面でもグリップがいい」と評価されています。

向いているのは、インターバル走やペース走、5km・10kmのレースです。国内価格の一例は16,495円前後で、RED HARE 9 PROとほぼ同じ価格帯ですが、役割はまったく違います。PROが「毎日の1足」なら、SUPERLIGHTは「週1〜2回のポイント練習用の2足目」です。

気をつけたいのは、海外レビューで1回16km程度までの使用が推奨されている点です。軽さを優先した分、ハーフマラソン以上の距離では脚への負担が大きくなります。「軽いからフルマラソンでも速く走れそう」と長い距離に持ち出すのは避けた方がいいでしょう。

👟 ランナー目線の本音
リーニンを話題にすると、どうしても大迫選手のFEIDIAN 6 ELITEに目が行きます。でも、市民ランナーが練習で履く時間を考えると、満足度を左右するのは練習用シューズの方です。レース用は年に数回しか履きませんが、練習用は週に何十kmも付き合う相棒だからです。

実は、リーニンを試すなら練習用から入るのが賢い

意外と知られていないけれど、リーニンを初めて試すなら、レース用より練習用から入る方が失敗が少ないと考えています。理由は3つあります。

1つ目は価格です。RED HARE 9 PROは16,547円前後、SUPERLIGHT 23は16,495円前後の掲載例があり、35,907円前後のELITEと比べて「合わなかったとき」のダメージが小さく済みます。2つ目はサイズ感の確認です。後述するとおりリーニンはサイズ表記にクセがあり、まず練習用で自分のサイズを把握しておけば、高価なレース用を買うときに迷いません。

3つ目はフォームの相性です。BOOMフォームの弾み方が自分の走りに合うかどうかは、何十kmも走ってみないとわかりません。練習用で「このブランドの反発は自分に合う」と確かめてから飛電に進めば、レース当日の失敗も防げます。遠回りに見えて、実はこれがいちばんの近道です。

サイズ選びで失敗しないために知っておきたいリーニン特有のクセ

リーニンを通販で買う人が最もつまずくのがサイズです。国内と海外でレビューの評価が食い違っていることもあり、正しい読み方を知っておく必要があります。

国内レビューでは「1.0〜1.5cm小さめ」が定説

国内のランナーによるレビューでは、リーニンのシューズは「普段より1.0〜1.5cm小さめを選ぶ」という推奨が目立ちます。FEIDIAN 6 ELITEを購入したレビュアーは、普段25.5cmのところ24.5cmを選んでちょうど良かったと報告しています。

理由の一つとして挙げられているのが、中国と日本のサイズ表記の違いです。同じ「cm」表記でも、中国表記は日本の感覚より0.5cm大きめに作られているとされます。これに加えて、つま先側に余裕のある木型が使われていることが、「1.0〜1.5cm小さめ」という感覚につながっていると考えられます。

ただし、これはあくまでそのレビュアーの足での結果です。足の長さだけでなく、幅や甲の高さによって最適なサイズは変わります。「みんなが1.5cm下げているから自分も」と機械的に決めるのは危険です。

海外レビューは「標準的」と評価、なぜ食い違う?

一方、海外の検証サイトRTINGSはFEIDIAN 6 ELITEについて「長さは標準的で、前足部にも余裕がある」と評価しています。SUPERLIGHT 23の海外レビューでも「サイズは標準どおり」とされています。国内と海外で評価が食い違っているわけです。

この食い違いの大きな理由は、どのサイズ表記を基準にしているかです。海外レビュアーはUSサイズで普段どおりを選び、国内レビュアーは中国のcm表記を日本のcm感覚で読んでいます。つまり、「USサイズ基準なら普段どおり、cm表記なら小さめ」と整理すると理解しやすくなります。

通販で購入するときは、商品ページのサイズ表がUS・EU・cmのどれを基準にしているかを必ず確認してください。表記が混在している場合は、USサイズで普段履いている他社シューズと揃えるのが、失敗しにくい方法です。

土踏まずが細い:幅広・甲高ランナーは要注意

長さ以上に気をつけたいのが幅です。RTINGSは、FEIDIAN 6 ELITEもRED HARE 9 ULTRAも「土踏まずの部分が細い」と指摘しています。RED HARE 9 PROの海外レビューでも「足の容積が大きい人にはアッパーが窮屈に感じるかもしれない」とされています。

日本の市民ランナーには、2Eや3E、4Eといった幅広のシューズを普段履いている人も多いはずです。そうした人がリーニンを選ぶ場合、長さを下げると幅がさらに窮屈になるというジレンマが生じます。この場合は、長さを下げすぎず、ソックスの厚さやレースの締め方で調整するのが現実的です。

幅広の足でどうしても合わない場合は、無理にリーニンを選ぶより、幅のバリエーションが豊富な国内ブランドを検討した方が結果的に快適に走れます。つま先の余裕、いわゆる捨て寸の目安については、こちらの記事が参考になります。

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⚠️ 失敗パターン②:普段のcmサイズのまま通販で注文する
状況:普段26.5cmなので、通販でもリーニンの26.5cmを注文。届いて走ってみると、かかとが浮いて靴の中で足が前後に動き、下り坂でつま先が当たる。
原因:中国表記のcmは日本の感覚より大きめに作られていることを知らなかった。
対策:購入前にサイズ表の基準(US・EU・cm)を確認する。可能ならAlpen TOKYOなどで試着して自分のサイズを把握し、通販は返品・交換条件を確認してから注文する。

試着・購入前のサイズチェックリスト

最後に、サイズ選びで確認しておきたいポイントをまとめます。通販で購入するときほど、このチェックを丁寧に行うことが大切です。

✅ チェックリスト
  • ☑ サイズ表の基準がUS・EU・cmのどれかを確認した
  • ☐ 普段履いている他社シューズのUSサイズを把握した
  • ☐ 足幅が2E以上なら、土踏まずの細さを考慮した
  • ☐ レースで履くソックスを持って試着した
  • ☐ 通販の返品・交換条件を確認した

とくに大事なのは、レース本番と同じソックスで試すことです。薄手のレース用ソックスと厚手の練習用ソックスでは、同じシューズでもフィット感が変わります。リーニンのように土踏まずが細いシューズでは、この差がより大きく感じられます。

日本でリーニン ランニングシューズを買うには?店頭と通販の使い分け

リーニンは日本での販売ルートが限られています。試着したい人、価格を重視したい人、それぞれに合った買い方を整理します。

試着したいならAlpen TOKYOが有力候補

実物を見て試着したいなら、新宿のAlpen TOKYOが有力候補です。2026年6月には、Li-Ningが日本で初めて大迫選手を招いたトークイベントがここで開かれ、FEIDIAN 6 ELITEやFEIDIAN 6 ULTRAが販売されました。国内レビューでは、FEIDIAN 6 ULTRAがAlpen TOKYOで60,390円前後で購入されたことも報告されています。

📍 Alpen TOKYO
住所 〒160-0022 東京都新宿区新宿三丁目23番7号
電話番号 03-5312-7680
営業時間 11:00〜22:00(土・日・祝は10:00〜22:00)
アクセス 新宿東口より徒歩1分
駐車場 提携駐車場あり(サブナード駐車場。3,000円以上の購入で1時間無料、10,000円以上で2時間無料)
公式サイト 公式サイト

アクセスは新宿東口より徒歩1分と、仕事帰りにも立ち寄りやすい立地です。スポーツデポ・アルペンアウトドアーズ・ゴルフ5が集まる大型店で、ランニングシューズの売場はスポーツデポのフロアです。他ブランドのシューズも豊富にそろうため、リーニンと他社のシューズを履き比べられるのが店頭で買う最大のメリットです。

注意点は、取扱モデルやサイズの在庫が時期によって変わることです。特定のモデルやサイズを目当てに行く場合は、事前に店舗へ在庫を問い合わせておくと無駄足を防げます。

通販ならAmazonのLi-Ning Official ストアとAlpen Online

店舗に行けない人は、Amazon.co.jpのLi-Ning Official ストアが主な購入先になります。RED HARE、RED HARE PRO、YUEYING、FEIDIAN、Shadow、Furious Rider、SUPER LIGHTとシリーズ別にページが分かれており、目当てのモデルを探しやすい構成です。

アルペンの公式通販Alpen Onlineでも、リーニンのランニングシューズ一覧ページが用意されています。店舗受け取りなど、アルペンのサービスを使い慣れている人には便利です。

通販で注意したいのは、同じシリーズでも旧世代のモデルが並行して販売されていることです。たとえばAmazonのSUPER LIGHTのページには、現行の23世代より前のSUPERLIGHT 21も並んでいます。商品名の数字と品番を必ず確認し、意図しない旧モデルを買わないようにしましょう。

型落ちを安く狙うなら専門通販もチェック

価格を重視するなら、スポーツ用品の専門通販も選択肢になります。SUNFASTでは、旧世代のRED HARE 7 PROが11,616円、FURIOUS RIDER 8 PROが21,296円で掲載され、在庫処分品として5,280円のモデルも並んでいます。

現行のRED HARE 9 PROの国内価格が16,547円前後であることを考えると、7世代は「まずリーニンを試してみたい」という人にとって手を出しやすい選択肢です。BOOMフォームの感触やサイズ感を安く確かめられるのは、型落ちならではのメリットです。

ただし、型落ちは在庫がなくなり次第終了で、サイズが偏っていることも多いです。また、世代が変わるとフォームや重さも変わるため、7世代の感触がそのまま9世代に当てはまるとは限りません。型落ちの賢い買い方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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並行輸入・海外通販を使うときの注意点

中国の通販サイトや海外の並行輸入ショップを使えば、日本より安く買えることもあります。実際、国内レビューでもFEIDIAN 6 ELITEを中国で30,700円で購入したという報告があります。

ただし、並行輸入や海外通販にはリスクもあります。サイズ交換や返品が難しい、届くまでに時間がかかる、正規品かどうかの見極めが難しい、といった点です。リーニンの中国公式サイトでも、公式アカウントや公式サイトを装った偽の業者について注意喚起が掲載されています。

初めてリーニンを買う人は、多少高くても返品や交換に対応してくれる国内の販売店を選ぶのが安心です。サイズ感が把握できてから、2足目以降で海外通販を検討するくらいの順番がちょうどいいでしょう。

✅ 今日からできるアクション
  1. Step1: 今履いているシューズのUSサイズと足幅(2E・3Eなど)を確認する
  2. Step2: 自分の目的に合うシリーズ(飛電・赤兎・超軽)を1つ決める
  3. Step3: Alpen TOKYOで試着するか、返品条件を確認したうえで国内通販で注文する

まとめ

🏃 この記事の結論

リーニンは軽さと反発で大手に並ぶ実力派です。まずは練習用のRED HARE 9 PROでサイズ感を確かめましょう。

✅ 要点チェック
  • ✔ シリーズ:飛電はレース、赤兎と超軽は練習用
  • ✔ ELITE:大迫選手の日本記録靴、反発とクッション両立
  • ✔ ULTRA:公認レースでは使いにくい点に注意
  • ✔ サイズ:cm表記は大きめ、USサイズ基準で選ぶ
  • ✔ 購入先:試着はAlpen TOKYO、通販は公式ストア

リーニンのランニングシューズは、大迫傑選手の日本記録で一気に注目を集めましたが、その本当の魅力はBOOMフォームによる軽さと反発を、練習用から手の届く価格で体験できることです。一方で、サイズ表記のクセや土踏まずの細さ、国内の販売店の少なさといった弱点もあります。

最初の一歩としておすすめしたいのは、RED HARE 9 PROで自分のサイズとBOOMの弾み方を確かめることです。練習で「このブランドは自分に合う」と感じられたら、次のレースに向けてFEIDIAN 6 CHALLENGERやELITEへ進んでみてください。

※価格は国内通販・レビュー記事の掲載例で、為替や時期によって変動します。最新情報は各販売店・公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

フルマラソン完走を目指して日々トレーニング中の市民ランナー。シューズ選びやトレーニングメニュー、大会レポートなど、走ることを楽しむすべての人に役立つ情報を発信しています。初心者ランナーの気持ちに寄り添った記事を心がけています。

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