ナイキ ズームフライ5は型落ちで狙い目?272gの厚底カーボンを6と徹底比較

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「ズームフライ5、今から買っても大丈夫ですか」。ランニング仲間から一番よく飛んでくる質問がこれです。後継のズームフライ6がすでに店頭の主役になり、ナイキ公式オンラインストアの商品ページはすでに削除されている一方で、量販店やネットショップにはまだ在庫が残っている。この「中途半端な立ち位置」が、判断を難しくしています。

先に結論から言います。ナイキ ズームフライ5は、27.0cmで272gという重量を許容できるランナーにとって、今なお使いどころのある1足です。ZoomXフォームとフルレングスのカーボンプレートを積みながら、スタック高38mm・ドロップ8mmという落ち着いた設計で、初めてのカーボンシューズとしての扱いやすさが残っています。ただし価格の動きが複雑で、発売時の定価18,700円から19,800円へ上がったあと、型落ちとして実勢価格が下がるという二段構えになりました。ここを知らずに買うと、同じ靴に倍近い金額差が生まれます。

この記事では、ズームフライ5のスペックを数字で押さえたうえで、価格の推移と入手経路、ズームフライ6・ヴェイパーフライ4・ペガサス42との違い、練習での具体的な使い方、寿命とサイズの疑問までを整理します。読み終えたときに「自分は買うべきか、見送るべきか」がはっきりする構成にしました。

🏃 この記事でわかること
・ズームフライ5の重量272g・スタック高38mm・ドロップ8mmが走りに与える影響
・発売時18,700円から19,800円へ上がり、型落ちで下がった価格の全体像
・ズームフライ6、ヴェイパーフライ4、ペガサス42との違いと使い分け
・寿命の目安、サイズ選び、レース規定のソール厚上限40mmとの関係
目次

ナイキ ズームフライ5を数字で押さえる

272g・38mm・ドロップ8mmという骨格が示すもの

ズームフライ5の基本値は、重量272g(27.0cm)、スタック高38mm、ドロップ8mmです。カーボンプレート入りのシューズとしては重い部類に入りますが、この重さは欠点だけではありません。厚みのあるミッドソールが土台として広く、着地の瞬間に足元がぐらつきにくいという性格につながっています。サイズ別では26.0cmで262g、25.5cmで260g、23.5cmで212gという実測報告があり、足のサイズが小さいランナーほど数字上の負担は軽くなります。

使い方としては、キロ4分台から5分台のペース走で持ち味が出ます。販売店の商品説明でも、1kmを約4〜5分で走るランナーのレーストレーニング向けと位置づけられていました。逆に、キロ6分台のゆっくりしたジョグでは、プレートの反発が使い切れず「重い板を運んでいる」感覚になりがちです。注意したいのは、レース用として軽さを最優先するランナーには数字が重すぎること。フルマラソンの後半、1歩あたりの差は小さくても、3万歩以上積み重なれば効いてきます。

🏃 押さえておきたいポイント
ズームフライ5は「軽さで走るカーボン」ではなく「安定した土台の上でプレートを効かせるカーボン」です。272gという数字を弱点と読むか、練習で脚を使い切るための負荷と読むかで、評価が正反対に変わります。

ZoomXとSR-02、二層ミッドソールが足裏に伝えるもの

ミッドソールはZoomXフォームとSR-02(EVA系)の二層構造です。ZoomXはヴェイパーフライにも使われる反発性の高い素材で、前作ズームフライ4のリアクトからここが置き換わったことが、シリーズの性格を変えた最大の変更点でした。柔らかいZoomXを芯に置き、外側を硬さのあるSR-02で囲むことで、沈み込みすぎない着地と、蹴り出しでの押し返しを両立させています。

走っているときの感触は、足裏全体が沈んでから戻ってくるまでにわずかな間があるタイプです。着地の衝撃をフォームが受け止め、体重が真上に乗った瞬間に押し返してくる。だから接地時間が長めのランナー、つまりかかとから入る走り方の人ほど恩恵を受けやすい設計になっています。注意点は、ZoomXが柔らかい分、路面が濡れた下り坂などでは足首まわりの安定を自分で作る必要があること。硬い薄底からいきなり乗り換えると、最初の数回は着地が定まらない感覚が出ます。素材そのものの違いをもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

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フルレングスのカーボンプレートは「押される」より「転がる」

ズームフライ5にはフルレングスのカーボンプレートが入っています。ただし、その働きはヴェイパーフライのように前へ弾き飛ばす感覚ではなく、つま先方向へ体が転がっていく感覚に近いものです。厚いミッドソールとロッカー形状(ソールのカーブ)が組み合わさり、着地から離地までの体重移動が自動的に前へ流れていきます。

この特性が効くのは、20km以上の距離走やペース走です。疲れてきてフォームが崩れかけたときでも、ソールの形が前への体重移動を助けてくれるため、失速の角度が緩やかになります。市民ランナーにとっては、記録更新そのものより「終盤に脚が止まらない」体験のほうが価値があるはずです。一方で注意点もあります。プレートの推進力は、ある程度の接地圧がないと発動しません。歩くようなペースやウォーキングでは、ただ硬い靴として感じられるだけです。プレート入りだから速くなる、という理解のまま買うと期待外れになります。

価格はもう「18,700円のシューズ」ではない

発売時18,700円から19,800円へ、1,100円の値上げがあった

ズームフライ5は2022年発売で、当時の定価は18,700円(税込)でした。ところがその後に価格改定があり、1,100円の値上げを経て19,800円になっています。実際、スポーツ量販店のヒマラヤの商品ページでも19,800円(税込)で掲載されていました。レビュー記事の多くが発売直後に書かれているため、ネット上には18,700円という数字がいまも大量に残っています。この差が混乱のもとです。

買う側にとって重要なのは、この19,800円が「定価としての天井」であり、実際の売値ではないという点です。後継モデルが出た型落ち品は、店舗ごとに独自の値付けがされます。同じ品番、同じサイズでも、扱う店によって金額が大きく変わるのが今のズームフライ5です。注意したいのは、フリマアプリなどで「定価19,800円のところ〜」という表示を見たときに、それが値引きの根拠として妥当かどうか。型落ちの相場を知らないまま買うと、量販店の在庫処分価格より高く買ってしまうことがあります。

📊 データで見る価格の広がり
価格比較サイトには119店舗の掲載が残り、最安値は9,900円(変動あり)まで下がっていました。一方、スーパースポーツゼビオの掲載価格は14,190円(在庫なしの時点)、ヒマラヤは19,800円。同じ靴で、掲載価格の幅がこれだけ開いています。

公式ページが消えた今、どこで買えるのか

ナイキ公式オンラインストアのズームフライ5の商品ページは、すでに削除されています(アクセスするとページが存在しない扱いになります)。つまり、メーカー直販ルートは実質的に終了しました。ヒマラヤの商品ページはSOLD OUT、スーパースポーツゼビオも在庫なしの表示で、大手量販店の正規在庫も残りわずかという状況です。

現実的な入手先は、価格比較サイトに掲載が残る中小のシューズ専門店、大手ネット通販のマーケットプレイス、そして中古・フリマになります。狙い目は、定番カラーではなく在庫が余りやすい派手なカラーです。品番はDM8968で、カラーごとに末尾の数字が変わります。ここを控えておくと検索がぶれません。注意点として、サイズ展開はメンズ24.0〜30.0cm、ウィメンズ22.0〜29.0cmでしたが、いま在庫として残っているのは大きめか小さめのサイズに偏りがちです。売れ筋の26.0〜27.0cmは早く消えます。

【失敗パターン1】値段だけを見て型落ちを買うと起きること

型落ちシューズ選びで一番多い失敗は、金額の安さだけで飛びつき、サイズもワイズも妥協してしまうケースです。ズームフライ5のワイズはレギュラー(2E相当)で、幅広の足には余裕がある作りではありません。9,900円という数字を見て「このサイズしか残っていないけれど、0.5cm大きいくらいなら」と手を出すと、下り坂で足が前に滑り、つま先が当たります。

原因は単純で、型落ち在庫は売れ残ったサイズから減っていくのではなく、売れ筋から消えていくためです。残っているサイズが自分に合う保証はありません。対策は3つあります。第一に、購入前に自分の実測サイズを把握しておくこと。第二に、返品・交換の可否を必ず確認すること。第三に、どうしてもサイズが合わないときは、同価格帯の現行モデルに切り替える判断を持つこと。値段の魅力に引っ張られて合わない靴を買うより、少し出して合う靴を買うほうが、結果として1kmあたりのコストは下がります。

⚠️ 注意したいポイント
型落ちの在庫は「サイズが選べない」前提で探すことになります。試着できないルートで買うなら、返品条件の確認を先に済ませてから金額を比べてください。順番を逆にすると、安さに引っ張られて条件の悪い店を選びがちです。

ズームフライ6との違いは25gだけではない

247g対272g、スタック高42mm対38mmという数字の差

後継のズームフライ6は2024年11月1日発売で、重量は247g(27.0cm)。ズームフライ5比で約25g軽くなりました。一方でスタック高は42mmと厚くなり、ドロップは8mmで共通です。つまり「軽くなったのに厚くなった」という、一見矛盾する進化をしています。25.0cmでは217gという実測報告もあり、小さいサイズではさらに数字が下がります。

この差が出るのは、走る距離が伸びたときです。10km程度なら体感差は小さくても、30km走やフルマラソンでは、25gの差が終盤の脚の残り方に効いてきます。逆にズームフライ5の側から見ると、厚みが控えめな分だけ足元の位置が低く、路面の情報が伝わりやすいという利点があります。注意点は、ズームフライ6のほうが厚い分だけ、横方向の安定を自分で作る場面が増えること。不整地に近いコースや、カーブの多い河川敷では、ズームフライ5の落ち着きを好むランナーもいます。

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ズームエアユニットの廃止で、走りの性格が変わった

ズームフライ6の主な変更点は、ズームエアユニットの廃止とZoomXの刷新です。ミッドソール構成はZoomXとSR-02の二層で、ここはズームフライ5と同じ考え方が引き継がれています。エアユニットがなくなったことが軽量化の主因で、その結果、接地時のもったりした感触が減り、よりレース寄りの反応になりました。ナイキ公式のズーム フライ 6 リニューアル情報でも、軽さと反発が前面に打ち出されています。

この変化をどう受け取るかは、走力より走り方で決まります。前足部から接地してテンポよく回すランナーには、ズームフライ6の反応の速さが合います。かかとから入って体重を乗せてから進むタイプなら、ズームフライ5の「一度沈んでから返ってくる」感触のほうが扱いやすいはずです。注意したいのは、レビューの評価をそのまま自分に当てはめないこと。同じ靴でも、接地の仕方が違えば感想は逆になります。

ズームフライ5を選ぶメリットズームフライ5のデメリット
型落ちで実勢価格が下がっている
スタック高38mmで足元が低く安定する
カーボンの推進力を低速でも試せる
アウトソールの摩耗が遅いとの報告がある
272gはカーボン勢の中では重い
公式ストアの取り扱いが終了しサイズが選べない
ワイズはレギュラーのみで幅広に不向き
店ごとの価格差が大きく相場が読みにくい
ドロップの比較チャート(ナイキ ヴェイパーフライ 6mm・ナイキ ズームフライ5 8mm・ナイキ ズームフライ6 8mm・ナイキ ペガサス42 10mm)
ドロップの比較(ランニングスタイル調べ・各公式サイトより、2026年9月時点)

結局どちらを買うべきか、判断の分かれ目

判断基準はシンプルです。ズームフライ6は定価18,700円で現行モデルとして流通しており、サイズも色も選べます。対してズームフライ5は、価格比較サイトの最安で9,900円まで下がることがある代わりに、選択肢が限られます。サイズさえ合えば予算を抑えられる、というのがズームフライ5を選ぶ理由のすべてです。

使い分けの目安として、練習用の2足目やペース走専用機を安く増やしたいならズームフライ5、これから1年半〜2年使うメイン機として買うならズームフライ6です。特に、レース本番でも使う予定があるなら、25g軽く新しいほうを選ぶ価値があります。注意点は、ズームフライ5を選ぶときに「安いから2足まとめて」と考えないこと。同じ靴を2足持つより、性格の違う靴を組み合わせたほうが練習の幅は広がります。

サイズも色も選べて25g軽い現行のカーボンを選ぶなら、こちらの1足▼

ナイキ厚底4足を並べると立ち位置が見える

重量・スタック高・ドロップ・価格を一覧で比べる

ズームフライ5の立ち位置は、単体で見るより並べたほうがはっきりします。以下は、ナイキの主要ロードシューズ4足を、公表値と実測報告をもとに整理した比較表です(ランニングスタイル調べ)。

モデル重量スタック高ドロップ定価(税込)
ナイキ ズームフライ5272g(27.0cm)38mm8mm19,800円
ナイキ ズームフライ6247g(27.0cm)42mm8mm18,700円
ナイキ ヴェイパーフライ4168g(27.0cm)35mm6mm29,700円
ナイキ ペガサス42273g(26.0cm実測)ヒール37mm/前足部27mm10mm17,600円

この表を眺めると、ズームフライ5が「重量はペガサス42と近く、構造はレース機に近い」という中間の位置にいることが見えてきます。カーボンプレートを積みながら日常の練習にも耐える、という設計思想がそのまま数字に出ています。注意点は、重量はサイズによって変わるため、27.0cm基準の数字と26.0cm実測の数字を横並びで比べると差が実際より小さく見えることです。自分のサイズに置き換えて読むのが正しい使い方になります。

ヴェイパーフライ4との違いは重量よりも用途の線引き

ヴェイパーフライ4は168g(27.0cm)、スタック高35mm、ドロップ6mm、定価29,700円。数字だけ見るとズームフライ5とは別次元ですが、重要なのは重量差そのものより、想定される使われ方です。ヴェイパーフライ4は2025年3月1日発売のレース専用機で、25.0cmでは148gという実測報告もあります。軽さと引き換えに、アッパーやアウトソールは必要最小限に削られています。

市民ランナーにとっての現実的な線引きは、こうなります。レース当日に着る勝負靴としてヴェイパーフライ4を1足持ち、そこへ向かう練習をズームフライ5でこなす。この組み合わせなら、高価なレース機の消耗を練習で削らずに済みます。注意点は、練習を272gでこなしてレースだけ168gに変えると、脚の使い方が変わって違和感が出ること。レース2〜3週間前には、本番用で1回はペース走を入れておくのが安全です。

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ペガサス42との使い分けは「プレートの有無」で決まる

ペガサス42は定価17,600円、26.0cm実測で273g、ヒール37mm/前足部27mm、ドロップ10mm。ミッドソールはReactXフォームとフルレングスのAir Zoomで、カーボンプレートは入っていません。重量はズームフライ5とほぼ同じなのに、走り味はまったく別物です。

プレートがない分、ペガサス42は自分の脚でリズムを作る必要があります。これは欠点ではなく、ゆっくり走る日にはむしろ利点です。脚づくりの日はペガサス42、負荷をかけて速く動かす日はズームフライ5、という分け方が素直な組み合わせになります。注意したいのは、ドロップが8mmと10mmで異なる点。かかとの高さが変わると、ふくらはぎと足首まわりの使われ方も変わります。2足を交互に履くこと自体は問題ありませんが、切り替えた直後の1回は距離を抑えて様子を見るのが無難です。

👟 ランナー目線の本音
意外と知られていないのですが、市民ランナーのタイムを左右するのは軽さより「終盤にフォームが保てるか」です。272gのズームフライ5が30km走で評価されるのは、土台が広く、疲れてからも着地が暴れにくいから。軽さの数字を追いかけて足元が不安定になるくらいなら、重い靴で最後まで同じフォームを続けられるほうが結果につながります。

ナイキ ズームフライ5が合う人、合わない人

サブ4からサブ3.5を目指し、練習量を積んでいる人

もっとも相性がいいのは、フルマラソンで4時間前後から3時間30分あたりを目標にしていて、週3回以上走れている市民ランナーです。キロ5分前後のペース走で、プレートとロッカー形状の恩恵がはっきり出ます。販売店の商品説明でも1kmを約4〜5分で走るランナーのレーストレーニング向けとされており、この帯域が設計の中心です。

具体的な使い方としては、週末の20〜30km走と、平日のペース走に投入する形が扱いやすいでしょう。距離を踏む日に履くことで、272gの重さがそのまま脚への負荷になり、練習効果としても働きます。注意点は、月間走行距離が少ない段階でいきなり長い距離に使わないこと。厚底+プレートは着地の衝撃を分散する代わりに、ふくらはぎやアキレス腱まわりの使われ方が変わります。最初の2〜3回は10km程度に抑えて、翌日の脚の状態を確かめてから距離を伸ばしてください。

✅ 買う前のチェックリスト
  • ☑ 自分のサイズ(メンズ24.0〜30.0cm/ウィメンズ22.0〜29.0cmの範囲)の在庫があるか
  • ☐ ワイズはレギュラー(2E相当)で問題ないか
  • ☐ 返品・交換の条件を確認したか
  • ☐ 現行のズームフライ6の定価18,700円と比べて納得できる金額か
  • ☐ 練習用か、レース用か、役割を決めてから買っているか

カーボンシューズの1足目にしたい人にとっての安心材料

カーボン入門としての適性は高いほうです。理由は、スタック高38mmという控えめな厚みと、ZoomXの外側をSR-02で囲む構造にあります。レース専用機のように足元が高くならないため、初めてプレート入りを履くときの「乗っている場所が高くて怖い」という感覚が出にくいのです。実際、アウトソールの耐久についても、走行600kmで溝が9割以上残っていたという報告があります。

1足目として使うなら、いきなりレースに投入せず、ジョグの延長で5〜10kmから慣らすのがおすすめです。プレートの反発は、体重が真上に乗ったときに一番出ます。慣れてくると、自然と接地位置が体の真下に寄ってくるはずです。注意点は、これが唯一のシューズになってしまう状態。毎回同じ靴で走ると、同じ場所に同じ負荷がかかり続けます。可能なら、プレートなしのシューズと2足で回してください。

【失敗パターン2】合わないのに買ってしまう3つのケース

逆に、ズームフライ5を選ぶと後悔しやすいケースが3つあります。1つ目は、キロ6分より遅いペースが中心のランナー。プレートが反応せず、272gの重さだけが残ります。2つ目は、幅広・甲高の足。ワイズはレギュラーのみで、幅の余裕を求める設計ではありません。3つ目は、レースの記録更新を最優先に考えている人。この目的なら、168gのヴェイパーフライ4のようなレース機を狙うべきです。

実際に起きやすいのは、「安く買えたから毎日これで走る」という使い方です。原因は、型落ち価格の安さがそのまま使用頻度を押し上げてしまうこと。結果として、走行200km前後からクッションの低下を感じたという報告のとおり、思ったより早く反発が落ちます。対策は、ズームフライ5を「週2回まで、負荷をかける日専用」と決めてしまうこと。ジョグ用の靴を別に用意すれば、寿命も脚の状態も安定します。

練習でどう使う?ペース・距離・ローテーションの設計

ジョグには回さず、ペース走とロング走に集中させる

ズームフライ5の使いどころは、ペース走と20km以上のロング走です。理由は反発の出方にあります。ZoomXは、ある程度の速度と接地圧があってはじめて押し返してくる素材で、ゆっくり走る日には性能の大半が眠ったままになります。それなら、272gという重さの代償を払う意味がありません。

具体的には、週末の距離走で20〜30km、平日のポイント練習で8〜12kmのペース走、という配分が扱いやすいでしょう。この使い方なら、プレートとロッカー形状が終盤の失速を抑える方向に働きます。注意点は、インターバル走のような短く速い走りには向かないこと。1本ごとに止まって再加速する練習では、重さが立ち上がりの遅さとして出ます。トラックでの短い速い練習には、より軽いシューズを使い分けてください。

✅ 今日からできるアクション
  1. Step1: 手持ちのシューズを「ジョグ用」「負荷をかける日用」に分け、空いている役割を確認する
  2. Step2: ズームフライ5を買うなら在庫のあるサイズと返品条件を先に確認し、金額の比較はその後にする
  3. Step3: 最初の2〜3回は10km程度に抑え、翌日のふくらはぎの張り方を記録して距離を伸ばす

レース本番で使うなら、距離と目標ペースで線を引く

レースに使えるかという問いへの答えは、距離と目標次第です。ハーフマラソンまでなら、272gの重さは最後まで気にならない範囲に収まりやすく、カーボンの推進力を素直に使えます。フルマラソンでも完走や自己ベスト更新が目的なら十分に選択肢に入ります。実際、レース練習用として設計された靴なので、レースで使えない性能ではありません。

判断の目安は、練習で30km走をこの靴でこなしたときに、終盤の脚がどうだったかです。最後の5kmでフォームが保てていたなら、本番でも使えます。注意点は、レース前に新品を下ろさないこと。ソールが馴染むまでには数回の走行が必要で、本番でいきなり履くと、当日にサイズ感の違和感が出ても対処できません。

2足ローテーションの組み方と、寿命を延ばす習慣

2足で回すなら、ズームフライ5とプレートなしのシューズという組み合わせが基本形です。前述のとおり、ペガサス42のようなプレートなしのデイリートレーナーと組めば、脚づくりの日と負荷の日をはっきり分けられます。同じ日に連続で履かないだけでも、ミッドソールが回復する時間を確保できます。

寿命を延ばす習慣としては、走り終わったらインソールを外して乾かす、直射日光の当たる場所に置かない、かかとを踏んで脱がない、という3つで十分です。特にZoomXは熱と湿気で状態が変わりやすい素材なので、車のトランクに入れっぱなしにするのは避けてください。注意点は、見た目がきれいでも反発は落ちていること。アウトソールの溝が残っていても、クッションの手応えが変わったと感じたら、それが交換のサインです。

寿命・サイズ・レース規定、買う前に残る疑問に答える

寿命は何kmか、2つの報告の読み方

寿命については、一見矛盾する2つの報告があります。アウトソールは走行600kmで溝が9割以上残っていたという報告がある一方、クッションについては走行200km前後から低下を感じたという声、150km時点でシワや擦り切れが見えたという声もあります。この差は、見ている部分が違うだけです。

実用的には、「ゴムは長持ちするが、反発は先に落ちる」と理解しておけば十分です。だからこそ、ズームフライ5をジョグ用として使い続ける選択には合理性があります。反発が落ちても、アウトソールが残っていればグリップと保護の役割は果たせるからです。注意したいのは、ポイント練習の靴としての賞味期限と、靴としての寿命を混同しないこと。ペース走で「進まなくなった」と感じたら、その靴をジョグ用に降格させて、ポイント練習用を新しく用意するのが現実的な運用です。

サイズは普段どおりでいいのか

サイズ感については、普段のサイズで合ったという報告と、やや大きめに感じたという報告の両方があります。前作より前足部とヒールの幅が広くなっているため、他ブランドから乗り換える場合は同じサイズで問題ないことが多い一方、足の甲が薄い人はシューレースで締めても遊びを感じることがあります。

選び方の目安は、つま先に1cm前後の余裕を残しつつ、かかとが浮かないこと。試着ができるなら、必ず両足で立って確認してください。片足だけで判断すると、左右差を見落とします。注意点として、型落ちで試着できない購入経路が中心になる以上、サイズの賭けはできるだけ避けたいところです。同じナイキの他モデルを持っているなら、その実寸を基準にすると失敗が減ります。

ソール厚40mmの規定に引っかからないか

市民ランナーから意外とよく出る質問が、厚底の規定です。ワールドアスレティックスのシューズ規定では、ロードレースのソール厚上限は40mm、トラック種目は20mmと定められており、トラックの20mm統一は2024年11月1日から適用されています。測定はシューズ内寸の12%地点と75%地点で行われ、公差は5%です。詳細はワールドアスレティックスの公式発表で確認できます。

ズームフライ5のスタック高は38mmなので、ロードレースの上限内に収まります。ただし、この規定が直接効いてくるのは記録公認を狙う競技会のケースで、一般的な市民マラソンで厚さを測られる場面はまずありません。注意点は、トラックの記録会に出る場合。20mmという上限はロードとは別物で、厚底のロードシューズはそもそも対象外です。トラック種目に出る予定があるなら、規定に合う別の靴が必要になります。ZoomXという素材そのものについてはナイキ公式のZoomX紹介ページも参考になります。

まとめ|ズームフライ5は「安く買えるカーボン入門」として今も現役

🏃 この記事の結論

ズームフライ5は272gと重い代わりに安定感が高く、型落ち価格で買えるカーボン入門機です。サイズが合う在庫を見つけられるかが唯一の判断基準になります。

✅ 要点チェック
  • スペック:272g・38mm・ドロップ8mm
  • 価格:定価19,800円、実勢は大きく下がる
  • 後継との差:ズームフライ6は247gで25g軽い
  • 向く人:キロ4〜5分の練習を積む市民ランナー
  • 注意:ワイズはレギュラーのみ、在庫は残りわずか

ズームフライ5をめぐる判断は、性能の優劣ではなく在庫との出会いで決まる段階に入りました。ナイキ公式の商品ページは削除され、大手量販店もSOLD OUTか在庫なし。それでも価格比較サイトには119店舗の掲載が残り、最安では9,900円まで下がることがあります。もし自分のサイズが見つかったなら、それは十分に検討する価値のある1足です。逆に見つからないなら、無理にサイズを妥協せず、定価18,700円のズームフライ6へ切り替えるほうが満足度は高くなります。最初の一歩として、まずは自分の足に合うサイズの在庫があるかどうかを、返品条件とセットで確認してみてください。そこで在庫が見つからなければ、その時点で迷う必要はなくなります。

※価格・在庫状況は変動します。購入前に最新情報は公式サイトや販売店でご確認ください。

👟 ランニング道具の選び方

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この記事を書いた人

フルマラソン完走を目指して日々トレーニング中の市民ランナー。シューズ選びやトレーニングメニュー、大会レポートなど、走ることを楽しむすべての人に役立つ情報を発信しています。初心者ランナーの気持ちに寄り添った記事を心がけています。

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