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厚底のクッションシューズは好きだけれど、重さだけがどうしても気になる。ジョグの後半で脚が上がらなくなるのは、走力のせいなのか靴のせいなのか分からない。そんなもやもやを抱えたまま、毎年冬に発売されるアシックスの高クッションモデルを横目で見ている市民ランナーは多いはずです。
結論から言うと、2026年1月に登場したゲルニンバス28は「クッションはそのまま、重さだけを削った」モデルです。アシックスの公式リリースが明記しているのは、前作比で約20gの軽量化(男性用27.0cm/女性用25.0cmでの比較)という1点。スタックハイトもドロップも据え置きで、変わったのはアッパーの素材とアウトソールのラバー配置です。つまり「履き心地は27のまま、脚への負担が軽くなった」という、地味だけれど毎日走る人にはいちばん効くアップデートになっています。
この記事では、メーカー公式リリースと複数のレビューサイトの計測値を突き合わせて、ゲルニンバス28の実像を数字で整理します。前作27と何がどう違うのか、レビューによって重量の数字が割れている理由、サイズとウィズの選び方、そして同価格帯のライバルと比べたときの立ち位置まで。買ってから「思っていたのと違った」とならないための材料を一通り並べます。
・ゲルニンバス28の重量・厚み・価格の実数と、前作27との具体的な差
・レビューごとに重量の数字がバラつく理由と、その正しい読み方
・サイズとウィズ(4E)の選び方、失敗しやすいパターン
・ゲルキュムラス28・ゲルカヤノ33・1080 v15・ボメロ18と比べた守備範囲
ゲルニンバス28の進化は「軽さ」にほぼ全振りされている

アシックス公式リリースが明記した変更は「約20gの軽量化」(男性用27.0cm/女性用25.0cmでの比較)の1点。スタックハイトはヒール43.5mm・前足部35.5mm、ドロップ8mmで前作27から据え置き。ミッドソールはFF BLAST PLUS+PureGELで素材構成も継続しています(出典:アシックス公式プレスリリース/PR TIMES)。
約20gの軽量化は、どこを削って生まれたのか
ゲルニンバス28の変更点で最も分かりやすいのは重量です。アシックスの公式リリースは「約20gの軽量化」とだけ書いていますが、その中身はアウトソールのラバー配置にあります。28は靴底の必要な箇所にのみラバーを置く設計に変わり、とくに中足部の外側でラバーが削られました。ミッドソール自体もより彫り込まれた形状になり、余分な体積が落とされています。Unattached Runnerが掲載する公表値では27.0cmで281g、前作27は同じ27.0cmで305g。海外のレビューサイトRunning Shoes Guruの計測でも28が9.6oz(272g)、27が10.4oz(295g)と、およそ同じ幅の差が出ています。
この差が効くのは、走り始めではなく終盤です。1回の着地で片脚が持ち上げる重さが軽くなるので、60分を超えるジョグの後半で脚の回転が落ちにくくなります。逆に言えば5kmや10kmで切り上げる人にとっては体感しづらい差でもあり、「軽くなったから速くなる」という種類の変化ではありません。ラバーを削った分の副作用は後述しますが、耐久性には確実に跳ね返ります。
スタックハイト43.5mmとドロップ8mmは据え置き
軽くなったと聞くと「薄くなったのでは」と身構えますが、そこは変わっていません。ゲルニンバス28のスタックハイトはヒール43.5mm・前足部35.5mm、ドロップは8mmで、前作27とまったく同じ数値です。ミッドソールはFF BLAST PLUS(約24%が再生可能なサトウキビ由来素材)で、かかとにはPureGELが内蔵されています。素材名まで含めて27を踏襲しているので、「クッションの量」は減っていません。
使いどころとしては、かかとから接地して転がしていくジョグに向く構成です。ドロップ8mmは近年のクッションシューズとしては中庸で、ふくらはぎやアキレス腱への負担が偏りにくいバランスにあります。注意したいのは、43.5mmという厚みは足首がぐらつきやすい高さでもあること。ソール全体が幅広く設計されているため接地の安定は確保されていますが、フォームが崩れたまま距離を踏むと、厚みのぶんだけ内側や外側に倒れる動きが大きく出ます。
アッパーがメッシュからニットへ「戻った」意味
27でエンジニアードジャカードメッシュだったアッパーは、28でエンジニアードニットに変わりました。ベロと履き口には伸縮性のあるニット素材が使われ、シュータンループも付いています。足を包む感触は柔らかく、甲の一点に圧が集中しにくいのが特徴です。
これが効くのは、長時間の着用と、足の甲が高い人です。メッシュは張りがある分だけ紐を締めたときに線で当たりますが、ニットは面で伸びて逃げてくれます。ゲルニンバスを通勤や立ち仕事の兼用で履く層にとっても扱いやすい方向の変更です。
デメリットもはっきりしています。ニットは通気の抜けがメッシュほど鋭くなく、真夏の日中に走ると内部に熱がこもりやすい。また伸びる素材なので、締め上げてホールドを稼ぐタイプの履き方とは相性が良くありません。夏場のスピード練習を主用途に考えているなら、この変更はプラスに働かない可能性があります。
22,000円という値付けをどう受け止めるか
ゲルニンバス28のメーカー希望小売価格は22,000円(税込)です。前作27は20,900円(税込)でしたから、軽くなって値上がりした形になります。発売は2026年1月9日のアシックスオンラインストア先行、1月22日から直営店と全国のスポーツ用品店です。
この価格をどう見るかは、走る頻度で決まります。週3回・1回10kmのペースで走る人なら、クッションが持つ期間はおおむね半年から1年。1回あたりのコストで考えれば、脚のダメージを減らせる保険としては妥当な範囲です。一方、週1回のジョグが中心なら、後述するゲルキュムラス28の16,500円(税込)で足りるケースが多い。「上位モデルだから買っておく」という選び方が、いちばんもったいない使い方になります。
クッション量はそのままに約20g軽くなった、毎日のジョグ用の1足を探しているなら▼
前作27と並べて見えてくる、譲れない3つの差
重量差はジョグ後半の脚の残り方に出る
27.0cmの公表値で281gと305g。この差は、走り出しの数kmではほとんど分かりません。差が出るのは60分を超えたあたりからです。片脚を1歩持ち上げる回数はフルマラソンで2万歩を超えるので、わずかな重量差でも累積すると無視できない量になります。
具体的な場面で言えば、週末の90分ジョグや30km走の終盤。27で「後半に足首から先が重く感じる」経験がある人は、28に替えることでその感覚が薄まる可能性があります。ただしこれは走力の向上ではなく疲労の出方が変わるだけなので、タイムが縮む前提で買うと期待外れになります。前作27でとくに不満がなかった人にとっては、買い替える決定打にはなりにくい差です。
ラバーを削った代償は、確実に耐久性に出る
軽量化の主役がアウトソールのラバー削減である以上、削られた場所は早く減ります。Running Shoes Guruのレビューも「28は接地感が増したが耐久性は落ちた、27のほうが走行距離を伸ばせる」と明言しています。AHARPLUS自体は従来ラバー比で約3倍の耐摩耗性を持つ素材ですが、そもそも配置されていない箇所は守られません。
高クッションで履き心地が良いため、通勤や買い物にも履いてしまう人が多いモデルです。アスファルトの直線を歩く動きは、走るときと違ってかかと外側の一点に荷重が集中します。ラバー面積を削った28では、この使い方をすると走行距離が伸びる前に外側だけが平らに減り、着地のたびに外へ倒れる原因になります。ランは走る用、街歩きは別の靴、と分けるのが結局いちばん長持ちします。
安定感は27に軍配。フォームが崩れやすい人は要注意
ミッドソールの硬さは28のほうがわずかに柔らかいと報告されています。柔らかさは快適さと引き換えに、足を沈み込ませてぐらつきを生みます。27は硬めのミッドソールとラバー面積の広さで、ソールが「面」で地面を捉えていました。28はその面が減った分、接地感がダイレクトになる代わりに支えは弱くなっています。
影響が出やすいのは、疲れてくると内側に倒れ込むクセがある人や、体重があってソールを潰しやすい人です。走り始めは快適でも、20kmを超えたあたりからかかとが遊ぶ感覚が出るなら、28ではなく安定機構を持つモデルを検討したほうが結果的にケガを避けられます。どちらが優れているという話ではなく、28は「軽さと柔らかさ」、27は「どっしりした安定」という別の性格になったと捉えるのが正確です。
型落ちの27をあえて選ぶべき人
28の発売にともない、27は在庫限りの値引き対象になりました。価格.comに掲載されている最安値は17,486円(税込・2026年9月時点)で、定価の20,900円(税込)からは下がっています。在庫と色・サイズは日々減るので、狙うなら早めが前提です。
27を選ぶ価値があるのは、走行距離を優先する人です。ラバー面積が広く1足で長く走れるので、月間150km前後を淡々と踏むタイプにはコストパフォーマンスで28を上回ります。加えて、ジャカードメッシュのアッパーは通気が良く、夏場のジョグでは28より快適という声もあります。注意点は、サイズ展開が在庫依存になること。幅広の人や大きめ・小さめのサイズが必要な人は、選べる色とウィズがほぼ残っていないケースが多く、そこは割り切りが必要です。

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実測値がレビューごとに割れる本当の理由

253g・258g・281g、どの数字を信じればいいのか
ゲルニンバス28の重量を調べると、媒体ごとに違う数字が並びます。Unattached Runnerの公表値は27.0cmで281g、同サイトの実測は25.5cmで258g。tomo.runの実測は26.0cmで253g。RUNNALは27cmで285gと書いています。海外のRunning Shoes Guruは9.6oz(272g)。数字だけ見ると混乱しますが、比べているサイズが違うだけです。
実務的な読み方はシンプルで、「同じ媒体が同じサイズで測った、前作との差」だけを見ればいい。Unattached Runnerの27.0cm同士なら281gと305g、Running Shoes Guruなら272gと295g。どちらも同じ方向・同じくらいの幅を示しており、アシックス公式の「約20gの軽量化」とも矛盾しません。絶対値を他媒体とまたいで比較すると、存在しない差を読み取ってしまいます。
「代表サイズ27.0cm」という表記の落とし穴
メーカーが公表する重量は、代表サイズ1点の値です。日本のランニングシューズでは男性用27.0cmが代表サイズになることが多く、そこから0.5cm刻みで実重量は上下します。つまり25.5cmを買う人にとって、27.0cmの281gという数字は自分の靴の重さではありません。
この差は思ったより大きく、Unattached Runnerの実測でも25.5cmで258gと、公表値から二十数g軽い値が出ています。比較記事を読むときは、必ず「何cmの値か」を確認する。サイズが書かれていない重量表記は、比較には使えないと考えて構いません。
ランニングスタイル調べ:高クッション系7足の重量・厚み・価格比較
各モデルの公表値・代表値を、同じ27.0cm基準でそろえて並べます。厚みの計測基準はメーカーによって異なるため、スタックハイトは横並びの参考値として見てください。
| モデル | 重量(27.0cm) | スタック | ドロップ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| ゲルニンバス28 | 281g | 43.5mm | 8mm | 22,000円 |
| ゲルニンバス27 | 305g | 43.5mm | 8mm | 20,900円 |
| ゲルキュムラス28 | 259g | 38.5mm | 8mm | 16,500円 |
| ゲルカヤノ33 | 298g | 40mm | 8mm | 22,000円 |
| ノヴァブラスト6 | 約253g | 41.5mm | 8mm | 17,600円 |
| 1080 v15 | 255g | 40mm | 6mm | 22,000円 |
| ボメロ18 | 296g | 46mm | 10mm | 16,500円 |

この表を眺めると、ゲルニンバス28は「厚みは上位、重量は中位、価格は上位」というポジションにあることが分かります。数字だけで軽さを求めるならノヴァブラスト6や1080 v15が上ですが、それらは反発やドロップの設計が別物で、同じ用途の靴ではありません。
どんな走りに合うのか、ペースと距離で考える
キロ6分30秒から7分のジョグとLSDが本領
ゲルニンバス28がいちばん気持ちよく回るのは、キロ6分30秒から7分あたりの巡航です。実際にレビューでも、この帯域で安定して走れるという評価が並びます。厚いミッドソールが接地の衝撃を吸収し、それでいて底付きするほど沈み込まない硬度に収まっているためです。
使い方としては、平日のつなぎジョグ、週末のLSD、レース翌週のリカバリー走。脚を守りながら時間を稼ぎたい場面に向きます。逆にこの帯域より遅い、キロ8分台のウォーキングに近い速度だと、43.5mmの厚みと重量が持て余し気味になります。歩く時間が長い用途なら、もっと軽いモデルのほうが快適です。
30km走で効くのは「終盤の接地」
ロング走で価値が出るのは、始まりではなく終わりです。20kmを過ぎて着地衝撃が抜けにくくなってきたとき、かかとのPureGELとFF BLAST PLUSの組み合わせが、フォームが崩れた着地の当たりを丸めてくれます。翌日の脚の張りに差が出るのはこの部分です。
サブ4を狙う層であれば、「練習量を積む靴」としての位置づけが正確です。30km走をこの靴で消化し、レースは軽いモデルで走る。この2足体制なら、練習で脚を壊さずに距離を積めます。ただし、レース本番でこの靴を使うと重量がそのまま持久力の負担になるので、記録を狙う日には向きません。
スピード練習に使うと、たいてい失敗する
意外と知られていませんが、高クッションシューズで速く走ろうとすると、かえってフォームが崩れます。厚い柔らかいソールは接地時間を長くする方向に働くので、ピッチを上げようとすると足が沈んでから返ってくるまでのタイムラグが邪魔をします。「クッションが良い=ラクに速く走れる」ではなく、「クッションが良い=遅く長く走ることに耐えられる」と読み替えるのが正解です。
「良い靴を買ったから練習も全部これで」と、インターバルやテンポ走までゲルニンバス28で行う人がいます。反発と推進力を狙った設計ではないため、設定ペースに届かず「走力が落ちた」と誤解する原因になります。さらに前足部で強く蹴る動きが増えるとアウトソールの削れが早まり、ジョグ用としての寿命も縮みます。速い日は別の靴に履き替える、という一手間でこの2つの問題は同時に解決します。
サイズとウィズの選び方で、満足度の9割が決まる

普段のサイズでよい。捨て寸は指1本ぶん
ゲルニンバス28のサイズ感は素直です。複数のレビューで、普段のサイズをそのまま選んで問題なかったと報告されています。普段26.0cmを履くレビュアーは26.0cmを選び、前足部からアーチにかけての幅がちょうど良く、つま先に指1本分のスペースが残ったと書いています。普段28.0cmで2Eを履く人も、そのまま28.0cmで違和感なしという評価です。
判断の基準は、立った状態でつま先に指1本分の余裕があるかどうか。走ると足は前に滑り、着地のたびに足指は前へ押し出されます。この余裕がないと、下り坂や後半で爪が黒くなる原因になります。サイズ展開は男性用が24.5cmから29.0cmまで0.5cm刻み、加えて30.0cm・31.0cm・32.0cm。女性用は22.5cmから26.5cmまでの0.5cm刻みです。
幅広・甲高はエキストラワイド(4E)が用意されている
ゲルニンバス28のウィズ展開は、男性用がスタンダードとエキストラワイド、女性用がスタンダードとワイドです。エキストラワイドは4E相当で、品番は1011C145。カラーは男性用スタンダードが5色、エキストラワイドが2色、女性用はスタンダード4色・ワイド2色という構成なので、幅広を選ぶと色の選択肢は絞られます。
4Eを選ぶべきなのは、標準ウィズで小指の付け根が当たる人、夕方になると足がむくんで靴がきつくなる人です。ここでサイズアップして幅の窮屈さを逃がすのは典型的な失敗で、長さが余ることで靴の中で足が動き、マメの原因になります。幅の問題は幅で、長さの問題は長さで解決するのが原則です。

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ニットの伸びを見越して小さめを買うと詰む
- ☑ 走るときと同じ厚みのソックスを履いて試す
- ☐ 立ち上がった状態でつま先に指1本分の余裕があるか
- ☐ 小指の付け根が横から押されていないか(当たるなら4Eを検討)
- ☐ 紐を締めたときに甲の一点だけが痛くならないか
- ☐ かかとを合わせて足踏みし、かかとが浮かないか
アッパーがニットに変わったことで「どうせ伸びるから小さめで」と考える人がいますが、これは避けたほうがいい発想です。28のニットが伸びるのは主にベロと履き口の部分で、足長方向に大きく伸びる設計ではありません。小さめを買うと、伸びを待つ前につま先が壁に当たり続けることになります。
現実的な対策は、夕方以降に試着すること。足は日中の活動でむくむため、朝に合わせたサイズは夜にきつくなります。走るのが仕事帰りの人ほど、この差は無視できません。
競合と並べたときの、この1足の立ち位置
同門のゲルキュムラス28との住み分け
迷う人がいちばん多い組み合わせがこれです。ゲルキュムラス28は16,500円(税込)、重量は27.0cmで259g、スタックハイト38.5mm、ドロップ8mm。ミッドソールはFF BLAST MAXとラバライズドEVA、PureGELの組み合わせで、2026年2月6日にアシックスオンラインストアで先行発売されました。
選び分けの基準は距離です。1回の練習が10km以下ならキュムラス28で足ります。厚みが控えめなぶん地面の感覚が残り、軽さもあってテンポを上げやすい。逆に1回で15km以上を踏む、あるいは体重があって着地衝撃が大きい人は、43.5mmの厚みを持つゲルニンバス28のほうが翌日に響きません。価格差だけで下位を選ぶと、距離を伸ばしたときに脚が保たない、という形で跳ね返ります。
1回10km以下のジョグ中心なら、厚みを抑えて軽く仕上げたこちらで十分▼
ゲルカヤノ33を選ぶべきなのはこんな人
ゲルカヤノ33は22,000円(税込)でゲルニンバス28と同価格。重量は27.0cmの代表値で298g、スタックハイト40mm、ドロップ8mm、ミッドソールはFF BLAST MAXとFF BLAST PLUS、PureGELの組み合わせです。2026年6月11日にアシックスオンラインで先行発売され、FLUIDSUPPORTという安定機構を搭載しています。
同じ値段で悩むなら、判断材料は「疲れたときに足が内側に倒れるかどうか」です。倒れ込むクセがある人、シューズの内側だけが偏って減る人はカヤノ33。まっすぐ接地できていて、ただクッションが欲しいだけの人はニンバス28。重量は前者のほうが重いので、安定を買うか軽さを買うかというトレードオフになります。両方欲しいという要望に応える靴は、この価格帯には存在しません。
ニューバランス1080 v15・ナイキ ボメロ18との比較
他社の高クッションと並べると、性格の違いがはっきりします。ニューバランスのFresh Foam X 1080 v15は22,000円(税込)で公表重量255g、スタックハイト40mm、ドロップ6mm、ミッドソールはInfinionという新フォーム。軽さでは頭ひとつ抜けており、ドロップが低いぶんフラットに接地したい人向きです。
ナイキのボメロ18は16,500円(税込)、重量296g、ドロップ10mm。スタックハイトはナイキ公式表記で46mmと最も厚く、ZoomXとReactXの2層構造です。ナイキがラインナップを刷新してクッショニング系をボメロに集約した経緯もあり、価格に対する満足度は高い一方、重量は重めです。
この3足の中でゲルニンバス28が選ばれる理由は、厚み・安定・重量のバランスが真ん中にあることです。尖った部分がない代わりに、どんな走り方でも大きく外さない。「毎日履く1足」を1つだけ選ぶなら、この中庸さが効いてきます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| クッション量は27のまま軽くなった ニットアッパーで甲の圧が分散する 4E展開があり幅広でも選べる | ラバー削減で耐久性は27に劣る 安定感は27より控えめ 22,000円と前作より値上がりした |
ノヴァブラスト6は同じアシックスでも別ジャンル
ノヴァブラスト6は17,600円(税込)、重量は27cmで約253g、スタックハイトはヒール41.5mm・前足部33.5mm、ドロップ8mm。ミッドソールはFF BLAST MAXに加えて前足部にFF TURBO SQUAREDを配置し、2026年7月10日から発売されています。数字だけ見るとゲルニンバス28と近い厚みですが、狙いはまったく違います。
ノヴァブラスト6は反発と推進力に振ったバウンス系で、ペースを上げたときに前へ跳ねる感覚を出す靴です。ゲルニンバス28は衝撃を吸収して脚を守る靴。この2足はライバルではなく、ローテーションの相方として組み合わせるのが正解です。速い日はノヴァブラスト、つなぎと距離走はニンバス、という使い分けができれば、練習の質と量を同時に確保できます。

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買ったあとに差がつく、寿命を延ばす3つの習慣
交換サインは走行距離より先にアウトソールに出る
ランニングシューズの買い替え目安は一般に500〜700kmと言われますが(ミズノ公式コラム)、体重・フォーム・路面で幅が出るため距離だけで判断するのは危険です。ゲルニンバス28はアウトソールのラバーを削っている構造上、露出したミッドソールが先に削れやすい。
確認するポイントは、かかと外側とつま先内側の2箇所です。ラバーが薄くなって下地の色が見えてきたら、そこから先はグリップが落ちます。もうひとつはミッドソール側面のシワで、走っていない状態でシワが深く固定されているようなら、フォームがへたっているサインです。距離を記録していない人ほど、月1回このチェックを習慣にする価値があります。
2足ローテーションが結局いちばん経済的
- Step1: 今履いているシューズのかかと外側を見て、ラバーの残りを確認する
- Step2: 夕方に店舗で試着し、つま先の余裕と小指の当たりでウィズを決める
- Step3: 走った日はインソールを抜いて陰干しし、翌日は別の靴で走る
ミッドソールのフォームは、圧縮されてから元の厚みに戻るまでに時間がかかります。毎日同じ靴で走ると、回復しきらない状態で潰し続けることになり、へたりが早まります。2足を交互に使えば、それぞれが乾く時間と復元する時間を確保できるため、1足あたりの寿命が延びます。
組み合わせの例は、ゲルニンバス28とゲルキュムラス28、あるいはゲルニンバス28とノヴァブラスト6。厚みと反発の性格が違う2足を持つと、その日のコンディションに合わせて選べるようになり、結果として故障のリスクも下がります。
洗い方と乾かし方で寿命は変わる
アシックスの公式サポートは、シューズを水かぬるま湯につけて湿らせ、シューシャンプーを泡立てて洗い、すすぎを十分に行う手順を案内しています。強くこすらないこと、熱いお湯に長時間つけないことが注意点として挙げられています。
乾かし方はさらに重要です。公式は、水を切ったあとに白い紙などを詰めて形を整え、風通しのよい日陰で乾燥させるよう指示しています。直射日光やドライヤーによる強制乾燥は避けること、と明記されています。接着剤とフォームは熱に弱く、乾かし方を誤ると走行距離が伸びる前にソールが剥がれます。
現実的な運用としては、洗うのは月1回程度で十分。走るたびに必要なのは、インソールを抜いて風を通すことだけです。汗の水分がミッドソールに残ったままだと、素材の劣化とにおいの両方が進みます。
まとめ:ゲルニンバス28は「距離を積むための1足」
ゲルニンバス28の変更は、派手さのないアップデートです。厚みもドロップも据え置きで、軽くなった代わりにアウトソールの耐久性を少し譲った。この取引が自分にとって得なのかどうかは、走る距離と使い方で決まります。週3回以上走って距離を積む人、ロング走で脚を守りたい人には、この20gは効いてきます。一方で走行距離を最優先するなら、値引きの進んだ27を確保するほうが賢い選択になる場面もあります。
最初の一歩としておすすめしたいのは、いま履いている靴のかかと外側を見ることです。ラバーが薄くなって下地が見えているなら、買い替えのタイミングは来ています。そのうえで夕方に店舗へ行き、普段のサイズでつま先に指1本分の余裕があるか、小指が当たらないかを確かめる。ここまでやれば、通販で色とサイズを選ぶだけの状態になります。
なお価格・在庫・カラー展開は変動します。購入前に公式サイトや販売店の最新情報をご確認ください。アシックス公式プレスリリースおよびPR TIMES掲載のリリースに、本記事で扱った仕様の一次情報が掲載されています。




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